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学科 産業関係学科
年度 2020
ゼミ名 浦坂 純子
タイトル 高齢者にとっての働く意義と今後の課題
内容 本論文では、金銭的にゆとりがあるのに働いている5名の高齢者への聞き取り調査を通じ、高齢者にとっての働く意義を明らかにし、その働く意義を満たす求人が十分にあるのかについて検証している。
 聞き取り調査の結果、高齢者にとっての働く意義は金銭ではなく、生きがいであることが分かった。生きがいとして労働を選択する理由は、趣味や娯楽と異なり責任を伴うことや、社会的存在であることを認識できるからである。しかし、その働く意義を満たすことができる求人は十分ではない。高齢者の就労支援を担うシルバー人材センターでは、施設管理や屋内清掃、除草作業など軽作業を紹介することが多く、人と関わりが少ない業務が多い。そのため、高齢者が求める社会的存在であることを認識したり、承認欲求を満たしたりすることは難しい。
 今後も高齢化は進展し、金銭目的以外で働く高齢者は増えるだろう。しかし、その目的を満たすことができる求人や、そこに至る方法が少ないことは問題であり、これらの改善が必要である。
講評 日本は働きたい高齢者が多いことで有名であるが、経済的に働かざるを得ないわけではないのに、あえて働いている高齢者に注目したのは時宜を得ている。ただ、社会的存在として承認欲求を満たせるから働くことが生きがいになっているという考察は少し深みを欠いた。シルバー人材センターをはじめ、環境整備に関する課題の指摘はその通りである。
キーワード1 高齢者
キーワード2 生きがい
キーワード3 労働
キーワード4 シルバー人材センター
キーワード5  
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