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学科 | 社会学科 |
年度 | 2009 |
ゼミ名 | 藤本 昌代 |
タイトル | 都市規模による階層帰属意識の相違 |
内容 | 階層帰属意識。社会学を学ぶ者以外には、あまり聞き慣れない言葉かもしれない。しかし、「社会的に、自分はどれくらいの位置にいるのだろうか」という誰もが持つであろう疑問を指標化したものであり、実は身近な意識なのである。本稿では、住んでいる地域の人口規模によって階層帰属意識に違いがあり、またそれに対して影響を与える要因も異なることを明らかにしている。第3章では、人口規模により分類した5つの地域において、収入、学歴、生活満足度など基本的要因が階層帰属意識に対して与える影響の差や関係の強さの違いを検討する。第4章では、人口が多い政令指定都市と少ない郡部について比較しながら分析を深め、独自の規定要因を探っていく。その結果、基本的要因が各地域に与える要因はそれぞれで異なることがわかった。さらに、政令指定都市に関しては、さまざまな地域から人々が流入していることが考えられるため、多様な価値観が存在し、強い規定力を持つ独自の要因は存在しなかったのに対し、郡部においては経済的要因や社会的地位が階層帰属意識に影響を与えていることが明らかになった。 |
講評 | 今年度の卒業論文は、インタビュー調査、量的データの二次分析、資料分析、参与観察によって書かれました。就職活動に苦労した年でもあり、着手が遅れた学生も多かったため、仕上げまでかなり苦労していましたが、全体的には例年通りのレベルまで到達しました。個々に関しては、インタビュー調査を行った学生は被調査者確保に非常に苦労した様子で、慣れないインタビューに大変緊張し、またインタビュー結果をまとめることが難しかったようです。二次分析を行った学生は自分で作成した調査票ではないため、使いたい指標になる質問項目がないことも多く、代替変数の作成に苦労していたようです。資料分析を行った学生は膨大な量のテキスト分析で大変疲れたようです。また昔の資料を集めた学生は、自分のストーリーに展開することに苦労したようです。参与観察を行った学生は大量の情報を知ることができるだけに、整理して書くことが大変難しいようでした。最終的にはどの論文も力作で興味深いテーマでした。 |
キーワード1 | 階層帰属意識 |
キーワード2 | 人口規模 |
キーワード3 | 2005年SSM調査 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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