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学科 社会学科
年度 2021
ゼミ名 藤本 昌代
タイトル 大学生のSNS利用とそれに伴うネガティブ経験の分析
内容  本稿では、大学生が経験しているSNSネガティブ経験を類型化し、SNS利用状況や個人の属性との関連を検討することを目的に、大学生8名を対象としたプレインタビュー調査および大学生・大学院生122名を対象としたアンケート調査を行った。その結果、大学生が経験しているSNSネガティブ経験は「社会的評価への過剰意識」「SNS上での交流へのわずらわしさ」「依存への罪悪感」「不要なものへの嫌悪」の4種類が存在していることが明らかになった。つまり、SNSネガティブ経験には、先行研究で扱われてきた交友関係に起因するものだけでなく、自分自身やSNSの仕組み自体に起因するものも存在していた。さらに、SNSアプリケーションの違いがSNSネガティブ経験にも影響を与えることも明らかになった。これらの結果から、コロナ禍において遭遇しやすかったSNSネガティブ経験について、過去の経験によるストレス耐性とSNSネガティブ経験との関連について、SNS上での交友関係の特異性についての考察を行った。
講評 本稿はコロナ禍で外出自粛によって、インターネット・サーフィンやSNSのチェック等で、若者に「SNS疲れ」が起こっていると仮定し、社会心理学のストレス尺度、インターネット利用に関する尺度、オリジナルの質問項目を用いて調査票を作成し、実査を行ったものである。その結果、本稿の分析では、SNSにおける使いすぎや情報のチェックに追われるなどのネガティブ経験には交友関係以外の実生活でのストレス耐性や使用者本人の状況などが関係していること、SNSアプリケーションによって使用目的やネガティブ経験の種類が異なることを明らかにしている。その中で、実生活でのストレス耐性が高い人々にSNSでのネガティブな経験があることが析出され、実生活での活発な活動をしている者はチェックすべきSNSも多いということと関係してることが示された。本研究は人々が気になる、日常で起こっていることを丹念に分析したものである。
キーワード1 SNS
キーワード2 SNSネガティブ経験
キーワード3 大学生
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