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学科 社会学科
年度 2021
ゼミ名 JENNIFER MCGUIRE
タイトル ライフステージ別に見た趣味への影響について―趣味選択とその意義はどのように変化していくのか―
内容 本研究の目的は個々人のライフステージの変化に伴い、趣味選択とその意義がどのように変化していくのかを明らかにすることである。趣味や余暇時間についての先行研究から、個人が属する社会階層が趣味に対して大きな影響を与えていること、趣味の意義を自分自身の社会的な評価を表すものとして捉えている傾向にあること、ライフステージの変化は余暇時間にも、その内容に対しても大きく変化を及ぼしていること、などが明らかになった。本研究とそれらの研究との差異として、本研究においては、個人のライフステージの変化は複数回起こるものと捉え、その度に起こる趣味の変化、それに伴う趣味の意義の変化という2つの視点から調査を実施した。その結果として、年齢と子育ては余暇時間とその使い方に大きな影響を与えること、さらに、子育てを経験した後では趣味に対して積極的になること、趣味コミュニティの内部に向けた研鑽と共有という意義があることが明らかになった。
講評 本年度は11本(英語5本、日本語6本)の卒論が執筆された。しっかりした内容で書かれたものと未熟なものの差が目立った。差が生じた原因として考えられるのは、3回生のとき作成した企画書を研究スケジュール通りに順調に進めた学生と先延ばしにされてしまって、なかなか上手に進められなかった学生の違いである。

卒論の質の差があるにかかわらず、どの論文も人類学的なまたは社会学的なアプローチと理論の理解については、ある程度のレベルが見えた。今年度の研究テーマは①Japan’s recurrent education (日本におけるリカレント教育) ②「早生まれ」と性格形成 ③ SNSとナショナルアイデンティティの揺らぎ ④ ライフステージと趣味への影響 ⑤ Single parent homes and juvenile delinquency (ひとり親家族と少年非行) ⑥ Homelessness in Japan (日本におけるホームレス問題の現状) ⑦ 在日中国人学生の自国友人関係 ⑧ Impressions of Japan by returnees (帰国子女による日本への印象) ⑨ Japanese subculture experiences among Chinese exchange students (中国人留学生における日本のサブカルチャー経験) ⑩ 「日本人」の捉え方 ⑪ 女子大学生のライフコース及びキャリアプランと就職活動である。

調査方法に関しては、ほとんどのゼミ生が半構造化インタビューを行い、中には資料分析及びアンケート調査を行った学生もいる。インタビュー調査を中心として行った学生は、効果的なインタビューガイドを作成し、対象者と良いラポール形成ができたと思われる。その一方で、理論的な分析、概念的な枠組みに関しては不十分のものもあった。

コロナによって、2年間、教育及び調査への悪影響があったにも関わらず、全員が卒業論文を完成させることができたので、誇りを思ってほしいと思う。卒業後も、このような大変な経験を生かして、どんな困難な状況でも諦めず、成果が出るまでやり遂げてほしいと思う。
キーワード1 趣味選択
キーワード2 趣味の意義
キーワード3 ライフステージ
キーワード4  
キーワード5  
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