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学科 社会学科
年度 2021
ゼミ名 轡田 竜蔵
タイトル 独立リーグと地域との関わり ―滋賀県の球団の事例分析―
内容  この論文は、滋賀球団の代表とファンへのインタビュー結果に基づいて作成した。独立リーグの球団は、慢性的な資金不足に陥っており、滋賀球団も例外ではない。論文の前半では、金銭的に厳しい状況下でも、施策や地域貢献を考える滋賀球団の代表の想いを中心にまとめた。後半では、ファンへのインタビューや参与観察を通して、滋賀球団の現状や課題について考察した。論文では、野球教室などの球団主体の地域との関わりの他に、ファン同士で行われる地域交流に関する声を書くことができた。ファンの方々は、県内でファンコミュニティを形成するだけでなく、県外の選手やファンとも交流し、お互いの地元を理解する機会を得るなど、地域間交流や地域内交流を活発に行っている。これらの交流により、社会的な役割や生活満足度の向上を感じているファンも存在している。調査のなかで、独立リーグファンのミクロ的な地域との関わりの存在を見つけることができた。
講評  本論文は、プロスポーツのチームの存在が地域に与える影響について、滋賀県の野球の独立リーグ球団の事例から考察している。スポーツ経営学的な視点とは一線を画し、球団の存在が地域の人々に与えた効果をインタビューデータから明らかにした点で、社会学的独自性がある研究と言える。筆者は調査目的でのインターンシップへの参加から始め、リーグ戦の参与観察、ファン活動に関わり、13人のファンにインタビューをしたほか、球団社長への取材も成功させた。精力的に取材した努力が特筆できる。地域内交流だけではなく、リーグ戦をとおして地域外交流が活性化する側面に注目した点も興味深い。多様な効果が列挙されているが、選手やファンコミュニティ以外の地域の諸アクター、選手等、球団の関係者を俯瞰的に整理すれば、ここに記述された一次データがより価値の高いものになるだろう。
キーワード1 独立リーグ
キーワード2 地域とのつながり
キーワード3 ファンコミュニティ
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