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学科 | 社会学科 |
年度 | 2021 |
ゼミ名 | 轡田 竜蔵 |
タイトル | これからの時代における高校生のキャリア教育はどうあるべきなのか ―「探究授業×地域教育」の観点から考える― |
内容 | キャリアとは働き方や仕事に関連づけられた「生き方の全て」である。目先の進路指導だけでは十分なキャリア教育とは言えず、将来の生き方について広く考えていくことがキャリア教育の本来の目的である。したがって、大学でのキャリア教育だけでは不十分であり、もっと長期間、つまりは高校生へのキャリア教育が必要である。 高校生のキャリア教育としては、高校魅力化プロジェクトの事例から「探究授業×地域教育=キャリア教育」という形が有用ではないかと考えられる。高校生が探究授業を通して地域と関わることによって、受験勉強だけでは得られないような社会と自分の繋がりを実感し、それが自ずと自分のキャリアをイメージするきっかけになるのである。 しかし、地域教育を実現するためには学校や役所、地域の人など沢山の人の協力が必要であり、簡単なことではない。また、探究授業と地域教育の理想的な掛け合わせ方は高校のタイプによって異なるため、それぞれの高校や地域において理想的な「探究授業×地域教育=キャリア教育」のバランスを探っていくことが重要である。 |
講評 | ここ20年間、若年雇用の流動化が進むなか、学校と職業世界との関係のレリバンスが問われるなか、キャリア教育をはじめとする、プロアクティブな能力を高めるための教育実践が年々重視されるようになってきた。そうした文脈において、本論文が注目するのは、近年の高校における「探究」授業の実践とそのバリエーションである。筆者は、地域ぐるみで高校の探究授業をサポートする仕組みをつくった京都府京丹後市の先進的な試みについて、関係者や高校生に対する丁寧な取材をしている。そのうえで、大都市圏に近い兵庫県三田市の進学校を取り巻く状況と比較し、それぞれの課題を対比した点が野心的(欲張り!)である。高校生の生き方の選択肢を広げるという本質からキャリア教育を考察した意欲的な問題提起型研究であり、教育の地域間格差へのアプローチとしても重要な記録である。 |
キーワード1 | 探究授業 |
キーワード2 | 地域教育 |
キーワード3 | キャリア教育 |
キーワード4 | 高校教育 |
キーワード5 | |
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