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学科 社会学科
年度 2021
ゼミ名 轡田 竜蔵
タイトル 女性のひとり旅
内容  本稿では、コロナウイルス感染拡大により大打撃を受けた観光業を支える旅のあり方として「ひとり旅」に着目している。ひとり旅は、女性の社会での地位向上や、男女間での消費内容の差異が小さくなってきたことに加え、晩婚化、未婚化による「おひとりさま」の増加により、女性の中でも広まってきた。これに対し実際にひとり旅をする女性は、ひとり旅についてどのように考え、今後拡大していくために必要だと考えるサポートはどのようなものと考えているのだろうか。ひとり旅をする女性にインタビュー及びアンケートを行い、同行者の有無による旅行内容の違いや、ひとり旅をする経緯や苦労する点、良い点について調査を進めた。調査対象者の語りから、旅行をする上でのこだわりや旅行の充実性を最も高くするためにひとりで旅行をするという発見があった。またひとり旅をする女性への観光提供者によるサポートの充実が必要ではないかという事が確認できた。
講評  本論文の「女性のひとり旅」というテーマ設定は、豊かな理論的文脈に開かれている。具体的には、第一に、コロナ禍以降の「ひとり空間」へのニーズの高まりという都市論的文脈、第二に、家族主義が強い社会のなかで女性が「ひとり」になることの価値の重要性というジェンダー論的文脈である。筆者は女性のひとり旅を推進している活動に注目し、その関係者5名にインタビュー取材をし、同行者ありの旅との比較をとおして、ひとり旅の特徴を分析する。ただ、ひとり旅の効用や価値について、もう少し当事者の積極的な語りを引き出し、メディア資料の分析も含めて考えたいところ。女性のライフステージの違いによって、「ひとり」になることの価値も違う。女性の日常の暮らし方、またはその人生において、いかに「ひとり旅」が位置づけられるのか、もう少し掘り下げる余地がありそうに思う。
キーワード1 女性のひとり旅
キーワード2 観光
キーワード3 一人行動
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