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学科 | 社会学科 |
年度 | 2021 |
ゼミ名 | 轡田 竜蔵 |
タイトル | 御幸町通の古着屋街の研究 |
内容 | いつから御幸町通に古着屋ができ始めたか、なぜ繁華街から少し離れた場所にできたのか、そしてファストファッションの繁栄が著しい今の時代、なぜ若者はわざわざユーズドの商品を購入するのだろうか。本論文の前半は、日本のストリートファッションの歴史と、古い着物を再利用していた頃から現在の古着ブームに至るまでの大まかな変遷、サスティナビリティブームの高まり、ファッションとサスティナビリティの関係について述べた。また後半では、古着の魅力や、若者の間で古着が流行している要因、関西の古着屋街の形成過程、御幸町通の魅力や特徴、御幸町通りが抱える問題について考察した。そして最終章では、今年から昨年かけてオープンした新規の古着屋3店舗にインタビュー調査を行った内容をまとめた。SNSによって御幸町通の知名度を上げ、三条通~四条通間以外にも古着屋を呼び込み、通り全体の活性化を促すことが重要であるといえよう。 |
講評 | 本論文は、京都の都心にあたる御幸町通に、若者向けの古着街が形成されている点に注目した研究である。大阪のアメリカ村や中崎町、堀江といった他の古着街とは異なり、御幸町通に関する先行研究は乏しいが、足で稼いだ豊富な一次データから、その現状を考察している。論文前半では、現在の若者の古着消費の文脈として、豊富な論点を提示して検討している。また、古着屋街の形成過程においては、路地裏文化として他の地域の古着街とも共通する性格づけをしつつ、その一方で店員へのインタビュー調査から、大学生の街としての京都的な特色との関連を示唆している。ただ、論点間の関係をもう少し整理すれば、古着街の事例比較についても理論的に深める余地があると思う。とはいえ、けっして有名とはいえない、まちの隙間にあるものに注目を促し、事実を掘り起こしたユニークな挑戦を評価したい。 |
キーワード1 | 古着 |
キーワード2 | 御幸町通 |
キーワード3 | 若者の消費 |
キーワード4 | ストリートファッション |
キーワード5 | サスティナビリティ |
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