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学科 | 社会学科 |
年度 | 2021 |
ゼミ名 | 森 千香子 |
タイトル | Z世代におけるロックフェスの参加動機とは コロナ禍における「選択型オンラインコンテンツ」の観点から |
内容 | 本研究では、1990年代後半から2000年代に生まれたZ世代がロックフェスに参加する動機について、分析・考察することを目的とする。このテーマに決めた理由は、大学生頃から周囲の人間がフェスに参加していることをSNS等で目にすることが多くなり、なぜ若者がフェスに参加するのかについて興味を抱いたからだ。そこで、筆者はZ世代が参加する動機としてSNS、サブスクが関係しているのではないかと考えた。さらに、昨年から続く新型コロナウイルスの感染拡大の影響によりフェスの相次ぐ延期・中止された。そういった状況下では、フェスの参加を促すものが新たに提起できるのではないだろうか。よって、本研究ではZ世代である20代前半を対象としたインタビュー調査を行いそのデータを基に分析・考察をする。そしてこの調査からオンライン型のフェスに参加し、研究を深めることとする。第1章では本研究のテーマであるロックフェスの定義・内容とその歴史的変遷を概観し、第2章では先行研究の検討、第3章ではインタビュー調査について、第4章ではオンラインフェスの可能性について、第5章では結論を論じる。 |
講評 | 若者はなぜ、何を求めて「ロックフェス」に参加するのか。この問いについては2016年に永井純一『ロックフェスの社会学』が答えを提示していた・・・ところが本研究はZ世代、しかもコロナウイルス感染拡大下の若者の感覚が、永井の分析とは大きく異なる地点にあることを明らかにする。著者は日本におけるロックと若者についての膨大な先行研究を渉猟し、(「サブスク」やソーシャルメディアといった)技術革新が「ロックフェスへの参加」のあり方自体を大きく変質させたことを示す。だが最大の決定打はコロナウイルスだ。著者はコロナ禍の影響で「ロックフェス」がオンラインで行われるようになったことの決定的な意味を多角的に検討する。膨大な文献の読み込みに加え、感染症拡大という状況の中、粘り強くオンラインでのインタビュー調査を重ねたことが本研究の最大の強みである。それは、コロナ禍の影響でフェスに対面で参加できないままフェスの論文を書かざるをえなかったという困難を克服するものだったと言える。 |
キーワード1 | Z世代 |
キーワード2 | ロックフェス |
キーワード3 | コロナ禍 |
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