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学科 | 社会福祉学科 |
年度 | 2021 |
ゼミ名 | 埋橋 孝文 |
タイトル | 老後資金に係る私的年金の活用 |
内容 | 世界的にも少子高齢化ならびに長寿化は問題視されている。我が国の総人口も同様に変化しており、年金制度にも変化が求められる。日本の公的年金制度は賦課方式であり、今後年金制度の改革が行われるだろう。 本稿では私的年金に着目し、その新たな活用法について提案を行なった。年金制度の概要から少子高齢化、長寿化の問題などを参照することで、老後の長生きリスクのために終身年金が有効であると考えたが、企業年金の終身年金化における「終身年金パズル」といった現象が起きていることを知り、その要因について着目しながら私的年金の活用法について考察した。 本稿では、心理的要因の一つとしてプロスペクト理論から説明される心理効果を挙げた。これにより企業年金に一時金および年金化の選択肢がある限り終身年金の普及は困難であると考えた。そこで、この心理効果の干渉を受けずに終身年金を普及させる手段として国民年金基金の活用または加入範囲の拡大とドイツのリースター年金を参考にした終身年金を提案した。 |
講評 | 年金の将来について国民の間に不安感が存在する。この論文はそれを少しでも和らげるために、私的年金の終身年金化の効果と限界を考察したユニークな論文である。「終身年金パズル」、「プロスペクト理論」など、新しい概念の理解に努め、自分の頭で一つひとつ検討しているところが評価される。 以下の結論も説得力がある。 「我が国には一時金が広く受給されている背景があるため、今後終身年金化を普及させるよりもつなぎ機能に徹することで、公的年金が給付されるまでの確定年金として活用することがよいのではないか」。 |
キーワード1 | 私的年金 |
キーワード2 | 企業年金 |
キーワード3 | 終身年金パズル |
キーワード4 | 心理的要因 |
キーワード5 | プロスペクト理論 |
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