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学科 メディア学科
年度 2021
ゼミ名 佐伯 順子
タイトル 「鬼滅の刃」ブームの分析とそこから見る現代 
内容  興行収入歴代一位を達成した「鬼滅の刃」が何故ここまで大きな流行となったかを分析する。新聞記事・動画配信サービスでのレビューなどからアニメが流行のきっかけである裏付けやアニメの何が評価されたかを調査した。さらに、流行が広がった理由として「第一次ブーム」「第二次ブーム」の2段階ブームによる後押しがあると考えた。そして「鬼滅の刃」がアニメ文化に与えた影響を分析し、「鬼滅の刃」が火付け役となり「アニメ文化の一般化」を行いビジネスや視聴者・原作におけるアニメの立ち位置を変化させたと分析した。また、「鬼滅の刃」ブームが映し出す現代人・現代社会の持つ側面を具体的に分析し、「共有欲」やコンテンツ消費への傾向の変化を明らかにすることで、現代の持つ可能性や危険性について考察した。
講評  原作漫画『鬼滅の刃』が、アニメ、映画とメディアミックスにより人気を博してゆく過程を、関連する新聞記事数の量的変化、記事内容、アニメのレビューにある言語情報の質的分析を通じて実証的に明らかにした。映像、音楽、声優の演技の融合としてのアニメ作品の質の高さが第一次ブームを、さらに、残虐さなどの内容に対する議論の高まりが社会現象化することで第二次ブームを生み、話題性そのものがエンタテイメント化して同じコンテンツの共有欲を生んだと結論づけた。コロナ禍による巣籠り需要もあいまって、一部オタクファンが中心であったアニメが広い世代にむけて「一般化」したとし、カラー化によるグッズ販売の促進という経済効果も視野に入れた本論文は、個別の作品の内容分析という次元をこえて、アニメと社会の関係全般へと問題意識を広げており、優れたアニメ文化論として評価できる。
キーワード1 アニメ
キーワード2 鬼滅の刃
キーワード3 現代
キーワード4 動画配信サービス
キーワード5 SNS
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