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学科 | メディア学科 |
年度 | 2021 |
ゼミ名 | 佐伯 順子 |
タイトル | 「エモい」の流行から紐解く現代社会のインサイト~若者はなぜ「エモい」に心を動かされるのか~ |
内容 | 新語大賞にも選出された「エモい」という言葉は若者の間で日常的に用いられる言葉となった。それにも関わらず「エモい」の意味が漠然としている点に筆者は疑問を感じた。そこで本論文では「エモい」とは何かをテーマに考察を深め、「エモい」ムーブメントがなぜ若者の心を掴んでいるのかについて検討した。 「エモい」の意味は一般的に「感情が強く動かされた状態に使う言葉」として説明されることが多いが、その意味の解釈は幅広くどんな場面でも使える自由な言葉である。このことから、「エモい」は言葉に出来ない複雑な感情を全て形容し言語化できる言葉として若者の間で広まっていったのだと考えることができた。また若者が「エモさ」を感じるコンテンツに惹かれる理由として、SNSが発達し不確実性の高い時代に生きている若者は、現実感が強くリアルで等身大のものに安心感を覚える傾向が強いからだと推察した。 |
講評 | 若者の流行語「エモい」の語源をロック音楽の「Emo」や「えもいわれぬ」にまで遡り、1980年代を起源とするこの表現が、2006年に辞典採用され、さらに「今年の新語2016」で取り上げられた歴史的経緯をたどりつつ、Instagram, Tik Tokにおける用例を精査して、「インスタ映え」との関連を指摘し、独自で実施した最新のアンケート調査の結果も含めて、先行研究が指摘した「エモい」の8タイプにおさまらない6分類を提示した。エモ文学の書籍化、映画も視野に入れて、SNSによるシェア文化、承認欲求、将来不確実な時代において、若者が「エモい」に共感する社会的背景を多角的に明らかにした本論文は、流行語とメディア環境の関係を実証的に研究した最新の成果として高く評価できる。 |
キーワード1 | 若者言葉 |
キーワード2 | エンタメ |
キーワード3 | 流行 |
キーワード4 | SNS |
キーワード5 | フィルムカメラ |
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