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学科 | メディア学科 |
年度 | 2021 |
ゼミ名 | 小黒 純 |
タイトル | ホラー映画における風刺性の検証 『パージ』『ゲットアウト』を事例として |
内容 | 恐怖がメインテーマである「ホラー映画」は、ユーモアを交えて表現される「風刺」とは相容れないように思われる。そこで筆者はホラー映画『パージ』『ゲットアウト』を事例に、「ホラー性」の分析と「風刺性」の検証を行なった。結果から、『パージ』においてはアメリカの経済格差や競争社会に対する風刺性が読み取れ、『ゲットアウト』においては白人の人種差別意識に対する風刺性が読み取れた。『ゲットアウト』については風刺の重要なポイントであるユーモア表現が多数見受けられたが、『パージ』については非常に少数だった。従って、検証した作品のうち『パージ』には部分的にしか風刺性を認めることができないという結論に至った。またホラー映画における風刺表現の特徴として、「脅威」が誕生した背景に風刺的なメッセージが込められていることが確認できた。ホラー映画における「恐怖」の仕掛けは、ユーモアの代替かあるいは補助として、風刺性を強調する役割を果たすのではないかと考察した。 |
講評 | 卒論に取り組んだゼミの学年は、2020年初頭から新型コロナウイルスの拡大によって、約2年にわたり大学生生活をメチャクチャにされてきた。それでも、2021年の秋学期はほぼ毎週、教室での授業を開いた。自分なりに卒論のテーマを見つけ、何とか研究の形にしていこうとする姿勢は尊いものだった。苦しい日々をともに過ごしたゼミ生たちには、感謝の言葉しかない。 欲を言えば、コロナ禍で社会全体のシステムがまともに機能していない現実を直視し、見出したテーマがもっと並んでもよかった。政府や自治体の責任は大きい。これだけ苦しめられたのだから、メディアを含め、変えていかなければならない課題に気づき、問題に迫る研究テーマを見出す。社会学部で学んだ以上、何かしらの社会問題をあぶり出す気迫は、これからも求められる。 卒論を通して学ぶ機会はできるだけ確保した。2021年度は火曜日の4限がゼミの時間だった。まず、ゼミのSlackをフル稼働させ、リモート・オンラインでも十分対応できる態勢を整えた。秋学期は、10月と11月に2度の中間発表を、取り組みの節目となるように開催した。それ以外にも工夫を凝らした。 2限?昼?3限と、ゼミに続く、5限に「卒論教室」を、毎週確保した。当番制にし、オンラインでも参加者を募るようにした。 また、ゼミ生からの提案で、火曜日と日曜日を除く週5日、毎日1時間以上の「オンライン自習室」を開室した。これも当番制で、1日どこか都合のつく時間帯を担当者が決めて、Zoomで開いた。 さらに、指導教員との個人面談を、9月末から12月まで、1人1回30分で1日4コマ、週2日のペースで開いた。数えてみると、延べ65コマ開催していた。 締めくくりは、恒例の卒論合宿。前年度の引き続き、12月初旬、新町キャンパスでの「日帰り合宿」を敢行。昼・夕食、スナック付きのイベントに、ほとんどのゼミ生が顔を見せ、盛り上がった。 以上のように、思う存分取り組める環境は整っていたはずだ。それをどれだけ自分のものにできたかは、コロナ禍という制約があるにせよ、それぞれの心構え次第だったと言えよう。 |
キーワード1 | ホラー映画 |
キーワード2 | 風刺 |
キーワード3 | 恐怖 |
キーワード4 | ユーモア |
キーワード5 | 経済格差 |
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