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学科 メディア学科
年度 2021
ゼミ名 小黒 純
タイトル 東京2020オリンピックの新聞報道ー大会スポンサー4紙を比較してー
内容 近年、五輪に対する注目度は上昇し、メディアの報道も過熱傾向にあった。そんな中、新型コロナ感染症が世界各地で蔓延し、東京2020オリンピックの中止を求める新聞社が現れ始めた。これまでの五輪報道については、祝祭感が強調され、国民の一体感を生み出すことが指摘されてきたが、今大会の報道はどのようなものだったのか。本研究は、コロナ禍の下で行われた大会を新聞がどう論じたのかについて調査する。また、その新聞社の五輪に対する主張と紙面の編集とが一致していたのかを明らかにする。大会スポンサーを務める全国紙4紙を用いて、五輪記事の内容分析と量的分析を行った。その結果、読売新聞と産経新聞は、大会を称賛する肯定的な記事を掲載し、五輪記事の報道量も一貫して多かった。一方で、朝日新聞と毎日新聞は、これまでの五輪報道とは異なり、大会に対して批判的な主張を展開した。しかし、五輪記事の報道量は、他2紙と変わらないということが明らかになった。
講評  卒論に取り組んだゼミの学年は、2020年初頭から新型コロナウイルスの拡大によって、約2年にわたり大学生生活をメチャクチャにされてきた。それでも、2021年の秋学期はほぼ毎週、教室での授業を開いた。自分なりに卒論のテーマを見つけ、何とか研究の形にしていこうとする姿勢は尊いものだった。苦しい日々をともに過ごしたゼミ生たちには、感謝の言葉しかない。
 欲を言えば、コロナ禍で社会全体のシステムがまともに機能していない現実を直視し、見出したテーマがもっと並んでもよかった。政府や自治体の責任は大きい。これだけ苦しめられたのだから、メディアを含め、変えていかなければならない課題に気づき、問題に迫る研究テーマを見出す。社会学部で学んだ以上、何かしらの社会問題をあぶり出す気迫は、これからも求められる。
 卒論を通して学ぶ機会はできるだけ確保した。2021年度は火曜日の4限がゼミの時間だった。まず、ゼミのSlackをフル稼働させ、リモート・オンラインでも十分対応できる態勢を整えた。秋学期は、10月と11月に2度の中間発表を、取り組みの節目となるように開催した。それ以外にも工夫を凝らした。
 2限?昼?3限と、ゼミに続く、5限に「卒論教室」を、毎週確保した。当番制にし、オンラインでも参加者を募るようにした。
 また、ゼミ生からの提案で、火曜日と日曜日を除く週5日、毎日1時間以上の「オンライン自習室」を開室した。これも当番制で、1日どこか都合のつく時間帯を担当者が決めて、Zoomで開いた。
 さらに、指導教員との個人面談を、9月末から12月まで、1人1回30分で1日4コマ、週2日のペースで開いた。数えてみると、延べ65コマ開催していた。
 締めくくりは、恒例の卒論合宿。前年度の引き続き、12月初旬、新町キャンパスでの「日帰り合宿」を敢行。昼・夕食、スナック付きのイベントに、ほとんどのゼミ生が顔を見せ、盛り上がった。
 以上のように、思う存分取り組める環境は整っていたはずだ。それをどれだけ自分のものにできたかは、コロナ禍という制約があるにせよ、それぞれの心構え次第だったと言えよう。
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