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学科 メディア学科
年度 2021
ゼミ名 小黒 純
タイトル カーボンニュートラル宣言前後の原発報道―主要5紙の社説分析(2019-2021年を対象に)―
内容 2020年10月25日に行われたカーボンニュートラル宣言によってエネルギー部門の脱炭素化は喫緊の課題となった。それにより二酸化炭素を排出せず安定して発電を行える原発存廃の議論が活発になっている。
 これまで原発報道を原発事故の観点から分析した研究は多いが、エネルギー政策の文脈で原発の報道を分析した研究はまだ少ない。本稿ではエネルギー政策に焦点を当てて、カーボンニュートラル宣言前後で新聞メディアの原発報道の内容がどのように変化しているのかを調査する。
 主要5紙(毎日新聞、朝日新聞、日経新聞、産経新聞、読売新聞)の社説を研究対象として内容分析を行った結果、宣言後に原発に関する記事が顕著に増加していたことに加え、新聞社各紙の注目が、宣言以前より長期的なエネルギー計画に移ったことが明らかとなった。一方で各紙の原発利用に対する論調に大きな変化はなかった。
 この結果からカーボンニュートラル宣言は原発への注目度を上昇させ、言及の焦点を変化させたが、新聞社各紙の論調を変えるほどの影響力はなかったことが明らかになった。
講評  卒論に取り組んだゼミの学年は、2020年初頭から新型コロナウイルスの拡大によって、約2年にわたり大学生生活をメチャクチャにされてきた。それでも、2021年の秋学期はほぼ毎週、教室での授業を開いた。自分なりに卒論のテーマを見つけ、何とか研究の形にしていこうとする姿勢は尊いものだった。苦しい日々をともに過ごしたゼミ生たちには、感謝の言葉しかない。
 欲を言えば、コロナ禍で社会全体のシステムがまともに機能していない現実を直視し、見出したテーマがもっと並んでもよかった。政府や自治体の責任は大きい。これだけ苦しめられたのだから、メディアを含め、変えていかなければならない課題に気づき、問題に迫る研究テーマを見出す。社会学部で学んだ以上、何かしらの社会問題をあぶり出す気迫は、これからも求められる。
 卒論を通して学ぶ機会はできるだけ確保した。2021年度は火曜日の4限がゼミの時間だった。まず、ゼミのSlackをフル稼働させ、リモート・オンラインでも十分対応できる態勢を整えた。秋学期は、10月と11月に2度の中間発表を、取り組みの節目となるように開催した。それ以外にも工夫を凝らした。
 2限?昼?3限と、ゼミに続く、5限に「卒論教室」を、毎週確保した。当番制にし、オンラインでも参加者を募るようにした。
 また、ゼミ生からの提案で、火曜日と日曜日を除く週5日、毎日1時間以上の「オンライン自習室」を開室した。これも当番制で、1日どこか都合のつく時間帯を担当者が決めて、Zoomで開いた。
 さらに、指導教員との個人面談を、9月末から12月まで、1人1回30分で1日4コマ、週2日のペースで開いた。数えてみると、延べ65コマ開催していた。
 締めくくりは、恒例の卒論合宿。前年度の引き続き、12月初旬、新町キャンパスでの「日帰り合宿」を敢行。昼・夕食、スナック付きのイベントに、ほとんどのゼミ生が顔を見せ、盛り上がった。
 以上のように、思う存分取り組める環境は整っていたはずだ。それをどれだけ自分のものにできたかは、コロナ禍という制約があるにせよ、それぞれの心構え次第だったと言えよう。
キーワード1 原発報道
キーワード2 エネルギー
キーワード3 カーボンニュートラル宣言
キーワード4 主要5紙
キーワード5  
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