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学科 メディア学科
年度 2021
ゼミ名 小黒 純
タイトル My Hair is Badの曲から読み解く、恋愛における男性像
内容 近年、日本のジェンダー意識の低さが問題になっている。SDGsの一つにも「ジェンダー平等と女性能力の強化」が掲げられ、日本も男女平等な社会の実現に動いている。それに伴い、男性の社会的立ち位置や「男らしさ」が変化してきた。しかし、男性はこの変化に柔軟に対応できていない、むしろ伝統的な男性役割と新しい男性役割の両方に挟まれ苦しんでいると指摘されている。これは恋愛においても同じことが言えるのではないかという筆者の疑問を出発点とし、恋愛ソングを分析することで、恋愛における現代の男性像を明らかにする。ロックバンドのMy Hair is Badの楽曲を基に、楽曲の要素分析と歌詞分析を行った。その結果、My Hair is Badの楽曲において、失恋ソングでは、曲の主人公である「僕」の行動描写が多く、恋愛ソングでは「僕」の心理描写が多かったものの、全曲に共通する特徴は見られなかった。歌詞分析の結果、失恋ソングでは、伝統的な男性役割に該当する描写が見られ、恋愛ソングでは、新しい男性役割に該当する描写が見られ、現代においても、伝統的な男性役割に囚われる男性像が読み取れた。
講評  卒論に取り組んだゼミの学年は、2020年初頭から新型コロナウイルスの拡大によって、約2年にわたり大学生生活をメチャクチャにされてきた。それでも、2021年の秋学期はほぼ毎週、教室での授業を開いた。自分なりに卒論のテーマを見つけ、何とか研究の形にしていこうとする姿勢は尊いものだった。苦しい日々をともに過ごしたゼミ生たちには、感謝の言葉しかない。
 欲を言えば、コロナ禍で社会全体のシステムがまともに機能していない現実を直視し、見出したテーマがもっと並んでもよかった。政府や自治体の責任は大きい。これだけ苦しめられたのだから、メディアを含め、変えていかなければならない課題に気づき、問題に迫る研究テーマを見出す。社会学部で学んだ以上、何かしらの社会問題をあぶり出す気迫は、これからも求められる。
 卒論を通して学ぶ機会はできるだけ確保した。2021年度は火曜日の4限がゼミの時間だった。まず、ゼミのSlackをフル稼働させ、リモート・オンラインでも十分対応できる態勢を整えた。秋学期は、10月と11月に2度の中間発表を、取り組みの節目となるように開催した。それ以外にも工夫を凝らした。
 2限?昼?3限と、ゼミに続く、5限に「卒論教室」を、毎週確保した。当番制にし、オンラインでも参加者を募るようにした。
 また、ゼミ生からの提案で、火曜日と日曜日を除く週5日、毎日1時間以上の「オンライン自習室」を開室した。これも当番制で、1日どこか都合のつく時間帯を担当者が決めて、Zoomで開いた。
 さらに、指導教員との個人面談を、9月末から12月まで、1人1回30分で1日4コマ、週2日のペースで開いた。数えてみると、延べ65コマ開催していた。
 締めくくりは、恒例の卒論合宿。前年度の引き続き、12月初旬、新町キャンパスでの「日帰り合宿」を敢行。昼・夕食、スナック付きのイベントに、ほとんどのゼミ生が顔を見せ、盛り上がった。
 以上のように、思う存分取り組める環境は整っていたはずだ。それをどれだけ自分のものにできたかは、コロナ禍という制約があるにせよ、それぞれの心構え次第だったと言えよう。
キーワード1 ジェンダー
キーワード2 男性役割
キーワード3 歌詞分析
キーワード4 恋愛ソング
キーワード5  
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