詳細 | |
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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2021 |
ゼミ名 | 阿形 健司 |
タイトル | 日本の曖昧さから長時間労働を探る |
内容 | 日本の労働のイメージとして「長時間労働」がある。これは長く言われ続けていることであり政府としても政策課題として取り組んできている。しかし、今現在も働きすぎで死ぬ「過労死」が少なからず発生している。筆者はその長時間労働の原因が日本人の民族性、特に「曖昧さ」というところにあるのではないかと考えた。そのため、まずは日本のこれまでの長時間労働への取り組みを吟味し、次に日本人の民族性として長時間労働と繋げて考えやすい「勤勉性」というものを検討した。そして、そののちに本題である「曖昧さ」について考察した。その結果、三六協定のあり方、労働時間の把握の仕方、管理監督者の解釈の仕方という点で労働時間の規制に曖昧さが関わっていることが分かった。また、日本の企業のシステムから仕事の範囲にも曖昧さが関わっていることが明らかになった。その他、曖昧さから自発的隷従という長時間労働を引き起こす状態を生み出すことも確認できた。以上より日本の長時間労働には日本人の曖昧さが関係していることが分かったため、今後長時間労働を是正する際には、日本人の曖昧さという視点も必要になってくると考えられる。 |
講評 | 今年度は10名の「卒業論文」登録者があり、全員が卒論を提出できたことを嬉しく思います。よそから調達したのではなく、各自の経験や思考から導き出した問題関心に基づいて情報を集め、整理し、それらに基づいて論理的に自らの主張を展開できたとすれば喜ばしいことです。本年度は、一次資料を活用した論文、多角的に二次資料を集めて検討した論文など独自性に富んだ卒業論文が多かったことは特筆すべきでしょう。 一方で、個別の卒論を精査すると、卒業研究に費やした時間と労力に応じた出来映えであったことは否めません。誇るべきところは誇り、反省すべきところは反省していただくとよいでしょう。卒論の提出をもって十数年にわたる学校教育を修了することになりますが、社会に出てからも学び続けることが重要です。皆さんにとって、このたびの卒論がその出発点となることを期待して講評の言葉といたします。 |
キーワード1 | 長時間労働 |
キーワード2 | 日本人の民族性 |
キーワード3 | 勤勉性 |
キーワード4 | 曖昧さ |
キーワード5 | |
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