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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2021 |
ゼミ名 | 浦坂 純子 |
タイトル | 中小企業における持続可能な労働環境の構築-不動産業A社を例に- |
内容 | 本論文では、不動産業を営む中小企業の従業員への聞きとり調査を通じて、労働者が長く働ける労働環境と現状の労働環境改善方法の糸口について明らかにする。 先行研究では、企業の存続が危うくなったことで、労使ともに力を合わせて企業を存続しようとするため、お互いに頼りにしながら、結果として経営の方向性などについての意識のギャップが解消されることが分かった。しかし、経営者と労働者の意識のギャップをなくすことは重要であるが、その中で労働環境改善をどのように進めていくのかは分からなかった。 聞きとり調査では、労働条件の不利益変更や退職勧告など、大企業では問題になるようなことが実際に行われている一方で、育児などで仕事との調和が必要な労働者には、労働時間の短縮や変更など柔軟な対応をしていることが明らかになった。機動的な労務管理が行われることで、労働者一人一人が働きやすい職場になっている。また、外部(大企業)からの出向者が労務管理を行うことで、中立な立場で労務管理ができ、今より良い環境で働いていた経験に基づき、労働環境改善を自然と目指していることが示された。 |
講評 | 不動産業を営む中小企業1社の事例ではあるが、深く聞きとり調査がなされており、興味深い知見が得られている。特に、中小企業の柔軟な労務管理についてはこれまでにも指摘されていることではあるが、それについてリアリティを持って論じた点や、金融機関からの出向者による労務管理の功罪について触れた点については本論文の貢献であろう。 |
キーワード1 | 労働環境改善 |
キーワード2 | 中小企業 |
キーワード3 | 労務管理 |
キーワード4 | 女性労働 |
キーワード5 | |
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