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学科 教育文化学科
年度 2021
ゼミ名 奥井 遼
タイトル 出会い系メディアの変遷と受容―コミュニケーションと出会いの意味―
内容 新しい「出会い」を求めてマッチングアプリを利用する人が近年増加している。これまでのいわゆる「出会い系サービス」は犯罪やトラブルに結びつけられながら論じられることが多く、その危険性についての言説は枚挙にいとまがない。しかしながら、雑誌・掲示板・電話などと媒体を変えながら発展してきた出会い系メディアの変遷を眺めてみれば、必ずしもリスクや危険性ばかりではなく、健全な機能も備わっていたことがわかる。さらにスマートフォン登場以降、とりわけマッチングアプリの発展以降、見知らぬ人とのコミュニケーションが肯定され始めてきた。そこで本稿では、今日のマッチングアプリが受容されるまでの出会い系メディアの変遷を概観したうえで、サービスの利用者のコミュニケーションの変化や出会いの意味について考察した。メディアの変化はより多くの出会いをもたらしたが、ひとつの出会いにかける思いは空疎になっていることが明らかになった。
講評 マッチングアプリによってパートナーを見つけることは、今日もはや驚くべき出来事ではない。本稿は、「出会い系サービス」の発展史を入念に調べ上げ、かつてトラブルと隣り合わせであった電話や掲示板、インターネット黎明期の時代から、今日の健全なアプリの使用に至るまでの媒体の変容を描き出している。マッチングアプリの利用についての事例収集が不十分に終わった点や、「出会い」や「コミュニケーション」に関する現代的意味を踏み込んで考察できなかった点についての不足感は残るものの、一貫した問題意識を持ち続け、膨大な情報量を丹念に整理した点は評価できる。
キーワード1 出会い系メディア
キーワード2 マッチングアプリ
キーワード3 コミュニケーション
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