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学科 教育文化学科
年度 2021
ゼミ名 奥井 遼
タイトル 神社と祀られる動物彫刻――現代の神社における動物の持つ付加価値――
内容 神社には様々な動物が彫刻として設置されている。狛犬として神社の社や参道に対になって設置されているものや、牛や狐が神の使いとして祀られ設置されているものなど様々である。神社と動物の関係は非常に密接であり、それぞれ祀られている神社の由緒に関わっている。ところが近年の動物彫刻の中には、一見すると由緒から逸脱し、参拝客の集客のための役割を担っているように思われるものがある。仮に参拝者の動向が変化する場合、その状況は神社の歴史や縁起に矛盾しないのだろうか。こうした問題意識を背景として、本論文では、動物彫刻の存在が知られている京都のいくつかの神社においてフィールド調査(北野天満宮、護王神社にて観察、大豊神社、岡崎神社にてインタビュー)を行なった。その結果、神社は歴史を大切にしながらも時代によって人々のニーズを応えながら変化しているということ、それに伴う参拝客の動向は従来のご利益や縁起に矛盾しないということが明らかになった。
講評 京都市内で生まれ育った筆者にとって、神社は地域の人たちと関わる場所であり、身近な遊び場であった。近年神社の動物彫刻がSNSに多数投稿されるのを見て、観光地化しているかのような神社のあり方に素朴な違和感をもったところが出発点である。本稿は、動物彫刻の意味や役割を改めて問い直すことを目的として、京都市内の神社に足を運び、動物彫刻の由来やそれをめぐる特徴的な事例を収集・分析するものである。先行研究の絞り方や調査対象神社の選定方法にやや恣意性が見みられるものの、各神社における動物彫刻の意味づけやそれをめぐる参拝客のふるまいの観察、さらには神主へのインタビューなどをふまえた総合的な考察に成功している。
キーワード1 歴史
キーワード2 神社
キーワード3 動物彫刻
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