詳細 | |
---|---|
学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2021 |
ゼミ名 | 兒島 明 |
タイトル | アニメにおける表現の自由と自主規制の在り方 |
内容 | 本稿では、表現の自由が保障されている日本における自主規制の在り方について、実際に自主規制されたり、原作マンガとは違う表現や再放送の際に変更点を加えられた作品を調査し、その自主規制が必要になった背景となる社会的事象に注目して検討した。第一に、「セクシュアリティに関する表現」は、児童ポルノ禁止法の制定、犯罪者がアニメ好きであるという報道、海外の反応、主にこの3つを背景に自主規制が行われていた。第二に、「暴力及び残虐行為に関する表現」は、BPOの放送基準への考慮はもちろん、時間帯や視聴者の年齢層への配慮、実際に起きた事件や社会情勢への配慮、政府の動き、主にこの3つを背景に自主規制が行われていた。第三に、「差別に関する表現」は、70年代から始まった差別撤廃の動きの活発化が自主規制の増加につながった。調査・分析の結果、自主規制は表現の自由と共存しつつ、明確な目的を持って行うことが重要だという考察に至った。 |
講評 | アニメの自主規制の歴史を社会的事象と関連づけながら手際よくまとめ、表現の自由との緊張関係とそのより望ましい在り方について考察している。最終的な結論には、やや予定調和的なところがあるが、自主規制をめぐるアニメの事例分析においては、具体的な場面を丁寧に提示するなどの工夫が見られ、理解しやすくなっている。テレビというメディアの特性がアニメの自主規制に深く影響している点は、メディア論としても興味深い。 |
キーワード1 | アニメ |
キーワード2 | 表現の自由 |
キーワード3 | 自主規制 |
キーワード4 | BPO |
キーワード5 | |
戻 る |