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学科 教育文化学科
年度 2021
ゼミ名 兒島 明
タイトル 無戸籍問題はなぜ解決へ進まないのか
内容 本論文では、戸籍を所持していない無戸籍者について、無戸籍問題の停滞について注目して調査した。そもそも戸籍は国民に権利や行政サービスを与えるものであるため、無戸籍者はそれらに支障をきたすものである。そうした無戸籍になる理由で最も多いものが民法772条の嫡出推定に関わっている。この規定に反し、実父での戸籍をつくることを求める者は戸籍を取得することができないのであった。長年この問題は残り続ける中で、無戸籍者は生まれ続けており問題解決への道のりは長い。しかし、こうした無戸籍問題は深刻な社会問題であるのにもかかわらず、あまり認知されていないのが現状である。私たちは、社会の発展や家族の在り方の変化に伴い、戸籍制度について考える必要がある。この問題を含め、社会問題の解決法として、世論の声は過去も現在でも必要不可欠である。世論が声を上げるためにも無戸籍問題を掲げ、認知度を上げることが重要である。世論の声は社会を変える。
講評  無戸籍問題はなぜ生じるのか。それは、人の生存に大きな影響を及ぼす問題であるにもかかわらず、社会的な認知度が低いのはなぜか。これらの疑問について、正面から考えようとした論考である。無戸籍問題の複雑さを解きほぐしながら、そうした複雑さを放置している現状こそが無戸籍者を生み出していることを論じた。そして、そうした放置の現状に人々の目を向けさせるためのメディアの役割に言及している。だからこそ、当事者の声とメディアを媒介する人や活動の意味についてもう一歩踏み込むことができれば、より深い考察ができたように思う。
キーワード1 無戸籍
キーワード2 民法772条
キーワード3 認知度
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