詳細 | |
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学科 | 社会学科 |
年度 | 2022 |
ゼミ名 | 鵜飼 孝造 |
タイトル | ストリート・ミュージシャンにとっての路上空間 |
内容 | 「路上」という空間はアーティストを目指す多くの歌い手の活動の場として使用されてきた。本稿では路上が音楽活動をする人にとってどのような空間であり、どのような意味や価値があるのかについて、主にライブハウスやSNSと比較しながらインタビュー調査を用いて議論する。この議論を通して、現在活動しているストリート・ミュージシャンやそれを見るファンは路上ライブが一部の人にとって騒音や交通の面で迷惑であることを理解しているが、それでも路上空間は「不特定多数の人」に自分の演奏を「生で」届けることができるために選ばれていることが分かった。また、ファンも安価で直接コミュニケーションをとることができる路上に魅力を感じているようであった。さらに、ライブハウスは金銭的な負担がかかることや集客、SNSはストリート・ミュージシャンが重要視している対面性がないことで選ばれていないこともわかった。このように、路上空間はその独自の魅力と手軽に活動できる空間であるために、今日でも路上ライブの文化が衰退することがないと結論付けた。 |
講評 | 7人のストリート・ミュージシャンに詳しいインタビューを行なった結果から知見を導いているところが、この論文の良さだと思った。コロナ禍はライブハウスでの音楽活動にあらためて議論を引き起こしたが、むしろ路上ライブ本来の魅力がミュージシャンと聴衆の双方を引き寄せているという分析結果に説得力を感じた。SNSの方が拡散力を持つものの、むしろ直接性や対面性が重視されているところが「いま」なのだろう。 |
キーワード1 | 路上空間 |
キーワード2 | 路上ライブ |
キーワード3 | ストリート・ミュージシャン |
キーワード4 | ストリート・ライブ |
キーワード5 | |
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