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学科 | 社会学科 |
年度 | 2022 |
ゼミ名 | 轡田 竜蔵 |
タイトル | 現代における女子校教育の意義を考える |
内容 | 女子教育は男子の教育制度を追いかける形で明治時代に成立した。だが、男女平等や少子化といった時代の流れとともに、男女別学校は減少している。そのような中、筆者は中学高校6年間を女子校で過ごし、有意義であったと感じている。そこで、現代における教育の特徴やその教育を受けた生徒にどのような影響があるのかについて興味を持ち、今回、現代における女子校の存在意義を考えるに至った。筆者の出身校である同志社女子中高を主なフィールドとして、卒業生や同志社女子中高と関わりのある教師を対象にインタビュー調査を行った。また、筆者が経験した教育実習の参与観察から考察した。調査の結果、勉強あるいは人格形成に重きを置く学校、ジェンダー教育が盛んである学校などがある中で、同志社女子中高は、同志社の精神に基づいた教育により、人格形成に重きを置き、ジェンダー教育に特化していないという特徴があるとわかった。また、女子だけの特殊な環境の中、異性の目にとらわれず自身の考えを貫くことができる環境であり、そのような考えが根付いていることがわかった。 |
講評 | 女子校の減少という社会現象を背景に、現在の女子校教育の現場を捉えつつ考察した論文。11名の女子校卒業者、さらには女子校教員4名にインタビューし、さらに教育実習の機会を生かした参与観察で得た情報を活用している。筆者の当事者性も生かし、女子校文化の現在が活写されている点は興味深い。調査対象の女子校では、ジェンダー的な規範に批判的な教育は特に無く、逆に良妻賢母的な思想教育がなされているわけでもない。だが、女子しかいない環境で養われる主体性、女子同士のリラックスした関係を築いた経験は、男性中心の社会を生き抜くさいの資源になりうる、と合理的解釈がなされる。ただ、女子校の比較類型論については、筆者自身の調査データに基づいた理論枠組みで掘り下げたいところ。女子同士の絆(シスターフッド)の意味も、ジェンダー論の蓄積を参照しつつ深めたい。 |
キーワード1 | 女子校教育 |
キーワード2 | 環境教育 |
キーワード3 | ジェンダー教育 |
キーワード4 | |
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