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学科 | 社会学科 |
年度 | 2022 |
ゼミ名 | 小林 久高 |
タイトル | 文化的価値の深化における関係的価値との関連性 |
内容 | 消費の拡大が続く昨今、顕示的消費が優勢する「関係的価値」の時代から、「他者がどう反応しようとも消費者にとって価値を持つもの」である「文化的価値」に対する消費が注目される時代になっている。その移り変わりに伴いどのような変化がもたらされるのだろうか。本稿では、顕示的消費をする者と文化的価値を志向する者の間の意識の違いを明らかにすることを介して、文化的価値の深化によってもたらされる意識を明らかにしていく。 分析の結果、文化的価値の深化が進むと関係的価値の志向も強くなることが分かった。文化的価値志向のみが深化する場合は少ない。また、現在は関係的価値志向が強い項目である、ブランド品志向を介した分析では、文化的価値志向が強くなると関係的価値志向も強くなるため、資本主義的な志向を好むようになる傾向があることが分かった。文化的価値の深化がもたらすのは、単なる他者の視線を介在しない幸福の増大のみではない。関係的価値との関連、さらには付随する意識にまで目を配る必要がある。 |
講評 | データから尺度を構成し、類型設定を行い、それに従って分析を行うという堅実な計量分析の論文。類型に適切な命名があれば議論がより分かりやすくなったと思う。現代社会に対する著者の批判的思考がところどころに見え、興味深い。 |
キーワード1 | 文化的価値 |
キーワード2 | 関係的価値 |
キーワード3 | ブランド品志向 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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