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学科 社会学科
年度 2022
ゼミ名 森 千香子
タイトル 人々の生活で取り入れられる個人間における監視―Zenly使用者におけるインタビューから―
内容  本論文では近代において主流であったパノプティコン的な監視側が優位に立つ非対称の政府や企業といった組織による監視の在り方から、個人間が交流を図ることで生じる監視に注目した。現代においても組織による監視が行われている一方で、個人間におけるSNSを使用した監視は勢いを増している。SNSを用いた監視の中でも特にZenlyという位置情報を共有するアプリが若者世代を中心に使用されている。このZenlyを使用している人々にインタビューを行うことで、日常生活にどのように個人間における監視が取り組まれているかを分析した。
 Zenlyは個人間という1対1の監視を行うだけではなく、自分自身への監視を行うという特徴を持っていることを明らかにした。また、SNSという未成年でも使用できる監視アプリであることに危機感を表し、今後若者世代を中心に位置情報の監視がさらなる広がりを見せた場合の対策として、保護者の説明能力の必要性を示した。
講評 現代社会における監視のあり方を批判的に考察するという方向性は早い段階から定まっていたが、それをどのように研究し、実証するかについて苦労し、最終的にzenlyを主題としたのはよかったが、監視がもつ両義的な側面(監視する/されることが、同時に家族や友人などの近しい人たちを気にかける/ケアするという側面も持っていること)についてもう少し丁寧に分析していたら、通り一遍でない、より複雑な結論が引き出せたであろう。
キーワード1 監視
キーワード2 Zenly
キーワード3 SNS
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