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学科 | 社会学科 |
年度 | 2022 |
ゼミ名 | 森 千香子 |
タイトル | ルッキズム解消を目指す活動家の考察 ―体型・身体的症状に関する社会運動にはどのような固有性があるのか― |
内容 | 差別問題と聞くと、ジェンダーや民族、宗教など様々な問題を思い浮かべるだろう。その中でも、本稿では、これまであまり取り上げられてこなかった外見に関わる差別、ルッキズムについて取り上げる。近年、これまで軽視がちであった外見差別に焦点をあてた研究が増えてきている。外見差別が他の差別問題と比べ、どのような特徴や固有性があるのかを明らかにするために、外見差別をなくすために活動を展開するアクター3名にインタビュー調査を行い、分析を行った。 考察では、当事者同士だけでの活動だけでなく、問題に関心を持つ様々な世代が繋がりながら活動が展開され、活動家の根底には「悩みを抱える人の孤立を解消したい」という思いがあることを明らかにしている。また、外見差別解消運動にはメディアなどで注目されると、誹謗中傷が伴い、活動に影響を与えるといった困難が生じていることについても言及している。 |
講評 | 人種差別、民族差別、性差別、被差別部落差別、障害者差別など、さまざまな差別が存在するが「外見への差別」は長いこと「差別」として認識すらされず、被害者は沈黙を余儀なくされてきた。しかし近年、外見差別を「差別」と名指し、それを解消するための取り組みが「反ルッキズム」や「ボディポジティブ」などの名称のもとで広がってきた。本研究はこの動向に注目し、SNSを用いてこのような取り組みを行う活動家にインタビューを行い、運動の主体や目的が多様であることや外見差別で苦しんでいる人が他の差別にも苦しんでいることを示したほか、当事者・非当事者の境界が明解でない点など「外見差別」運動に固有の特徴も部分的ではあるが浮かび上がらせることができた。 |
キーワード1 | ルッキズム |
キーワード2 | 差別問題 |
キーワード3 | 社会運動 |
キーワード4 | |
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