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学科 | 社会学科 |
年度 | 2022 |
ゼミ名 | 森 千香子 |
タイトル | 保育の場における「性の多様性」理解の現状と推進の阻害要因―セクシュアルマイノリティ当事者の保育士へのインタビューから― |
内容 | SDGS(持続可能な開発目標)の一つとして「ジェンダー平等の実現」が掲げられて以降、性の多様性への配慮を求める動きが広がった。しかし、幼児教育の場には未だにジェンダーの視点が不足しているという。そこで本研究では、保育の場において「性の多様性」がどの程度理解されているのかについて現状を明らかにすると共に、多様性理解を推進する上での阻害要因について検討した。セクシュアルマイノリティ当事者の保育士であり、保育の場で「性の多様性の理解」を促進するべく取り組みを行う活動者にインタビュー調査を実施した結果、保育の場における「性の多様性」に関する理解度は不十分であることが明らかになった。しかし、ジェンダーバイアスを生じさせる声掛けの一部減少や保護者の考え方の一部変化等、僅かではあるが保育現場にジェンダーの視点が取り入れられつつあることが分かった。また、推進の阻害要因は7つに分類され、これらが複雑に絡み合い、保育現場にジェンダーの視点を取り入れる困難性を構成していると考えられた。 |
講評 | 従来の性をめぐる規範を見直し、これまで抑圧されてきた性自認や性的指向の多様性に配慮しようという要請が社会で高まるなか、性的アイデンティティが形成される幼児教育において以上の多様性に配慮した新しい教育が必要だという議論があるが、現場での実践は日本においてはまだ限定的である。本研究は、このような取り組みを考えるための前提として、保育の現場における性の多様性をめぐる現場と課題を明らかにすることを目指し、性的マイノリティ当事者である保育士に対してインタビュー調査を行った。調査を通して、当事者の視点を通して、保育の現場において性の多様性をめぐる認識の不足や求められる取り組みを浮かび上がらせた。 |
キーワード1 | 性の多様性 |
キーワード2 | 保育 |
キーワード3 | セクシュアルマイノリティ当事者 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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