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学科 | 社会学科 |
年度 | 2022 |
ゼミ名 | 藤本 昌代 |
タイトル | 女性アスリートの自由なキャリア選択の実現と課題 |
内容 | 近年、日本における女性アスリートの活躍は目覚ましいが、彼女たちのキャリアや競技継続についてはさまざまな問題提起がなされている。トップアスリートでさえ、全ての人が順調にキャリアを築けるわけではなく、アスリートのキャリアには多くの課題が存在する。本稿では、女性アスリートの自由なキャリア選択を難しくさせる要因を明らかにすることを目的とし、女性アスリートの支援プロジェクトに関わる3人の女性にインタビュー調査を行った。その結果、アスリートのキャリアに対する意識は低く、その要因がキャリア指導や社会関係資本の不足など、社会的環境の未整備にあることが明らかとなった。また、出産後の競技復帰やセカンドキャリアの選択の際には、新卒一括採用や性別役割分業意識、女性がキャリアアップしにくい日本の労働市場のあり方が障壁となっている。こうした課題を解決することは、女性アスリートの安定した競技生活やキャリア構築、ひいては日本のスポーツレベルの向上に大きく貢献するだろう。 |
講評 | 本稿は日本の女性トップアスリートを取り巻く、身体的、精神的、経済的、社会規範的な問題などによる競技継続困難性やアスリート引退後のキャリア展望の困難性に着目し、実態把握のために行われた研究である。トップアスリートの生活は一般の人々には見えないことから、彼女たちの引退後の生活、引退か継続かに迫られるような状況などについて明らかにすることは社会的意義があるといえよう。ただし、トップアスリートやその支援者への調査という学生調査にはありえない貴重な機会を与えられた研究であったが、学生の都合で実査日を決定するのは難しく、調査が大幅に遅れるというリスクもあった。著者自身が自律的に、調査が遅れた時間に論理的組み立てや情報の整理を行えていたら、よりよい論文を書けたと思われる。 |
キーワード1 | 女性アスリート |
キーワード2 | キャリア |
キーワード3 | 社会関係資本 |
キーワード4 | 社会的環境 |
キーワード5 | 女性の働き方 |
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