詳細 | |
---|---|
学科 | 社会学科 |
年度 | 2022 |
ゼミ名 | 板垣 竜太 |
タイトル | 大文字送り火の持続とその課題-祭縁による人の継承と山の保全- |
内容 | 大文字のお送り火は何百年も続く伝統的な盆行事である。これほど続いている大文字送り火だが持続していくためには火を点す資材と火を点ける人がいて成り立つものである。そこで送り火を行う人の継承と送り火の資材を確保するための山の保全に焦点を当てて、大文字送り火の持続について研究を行った。結果としては、大文字送り火を持続する為には担い手の後継者不足と送り火の資材不足が課題としてあり、大文字保存会ではそれを解決するための考えがあることが明らかになった。後継者不足は新たな担い手の参入を行うことで継承人口の維持を図ろうとしている。資材不足は資材をかつて生産していた大文字山を管理し、保全することで今後長期的に資材を確保しようとしており、20年前から山の管理を始めた。「大文字の送り火を持続させる」という軸を変えないためにはそのアクターである人の継承と資材の確保方法を変化させていく必要がある。 |
講評 | 大文字送り火がその保存会を中心に維持されてきたことは言うまでもない。しかしかつて農村だった地域が宅地化し、担い手もサラリーマン化が進むなど、送り火の維持をめぐる状況は大きく変わった。本論文は、その持続のために、保存会のメンバーシップの拡大戦略、祭縁の確保といった人員面の工夫に加え、山林資源の保全というもう一つの課題に注目した点にメリットがある。論文の進行が遅く、なかなかまとまらず、正直心配したし、できあがったものの論述も滑らかではない。アクターネットワーク理論を言及しているのはよいにしても、うまく活かされてもいない。しかし、社会調査実習でおこなってきた調査の蓄積に、新たな観点を加え、まとめあげた点で論文としては成立している。 |
キーワード1 | 大文字の送り火 |
キーワード2 | 持続 |
キーワード3 | 変化 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
戻 る |