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学科 社会学科
年度 2022
ゼミ名 板垣 竜太
タイトル 体育会の上下関係というシステムの変化 -過去50年間の日本社会の変化との連動に注目して-
内容  本論文では、体育会の上下関係がいかに変化してきたのか、そしてその要因は何だったのかという問いを立て、自身の部活動での参与観察やOBへのインタビュー調査を中心に行い、同志社大学ボート部というミクロな組織への通時的な調査を行った。それらを通して見えてきたのは、男性中心であったスポーツにおいて女性の選手が増えるなどのジェンダー要素、クローズな組織であった体育会が情報社会に取り込まれていったことなど体育会の価値観というものが社会の影響を受けて変わりつつあることが分かった。その中で上下関係は厳しいものから徐々に緩くなってきたが、上下関係に本来ありうべき厳しさが失われてしまったがゆえに規律が乱れて行ったりするなどのよくない変化も起こっていたことが分かった。そして、直近のコロナ禍での影響に関しては、SNSによる勧誘を行った結果女子部員の割合が増えるなど、今までの変化を強調するような役割があったことが分かった。
講評 体育会系といえば上下関係に厳しいイメージをもってしまいがちだが、日本社会が大きく変化しつつあるなかで、体育会系の上下関係はどのような点で変化しているのか。本論文は、同志社大学ボート部の上下関係が過去半世紀どう変わったのか、内部の参与観察と世代をまたがるインタビューによって明らかにしようとしたものである。未整理と思われる部分もあって論述展開の緻密さという点で物足りなさが残るが、長期にわたる部内の変化を日本社会の動向とともに追い、ジェンダー要因も含めて解明した点で評価できる。
キーワード1 体育会
キーワード2 上下関係
キーワード3 コロナ禍
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