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学科 社会学科
年度 2022
ゼミ名 尾嶋 史章
タイトル 高校生の社会化―相談相手選択の原因と影響―
内容  本稿では高校生の悩みと相談相手に着目し、2011年6月に行われた「高校生の進路と生活に関する調査」の結果を用いて、高校生が抱えている悩みや相談ネットワークによる生活態度の違いを分析した。まず、相談ネットワークの選択については以下の3つの傾向が見られた。1 つ目は、男子生徒は相談相手に大人を含みやすく、女子生徒は同世代を含みやすい。しかし、この傾向がみられるのは大人が少なくとも1人含まれる場合のみであり、大人が含まれない場合の男女差は小さい。2つ目は兄弟順位が高いほど父親と母親を相談相手に含む割合が多い。3つ目は相談相手に大人の人数が増えるほど現在の成績がよい。次に、高校生の社会化についてだが、相談相手との関連が見られたのは高校生活意識のみであり、相談相手に含まれる大人の人数が増えるほど適応的な生徒の割合が増えることがわかった。性役割分業意識については親の職業や学校レベルとの関連が見られ、高校生の社会化に影響を与えているのは相談相手だけでなく彼らがおかれている環境も大きく関係していることがわかった。
講評  誰と重要なことを相談するかという高校生の相談ネットワークは男女で異なり、学校適応や高校の成績と関連していることが明らかになった。両親を含むネットワークは、男性に多く、母のみを含むものは女性に多かった。また親も含めて相談者に大人が多い者は成績が高く学校へも適応していた。生徒と一緒に過ごす時間の多い職業の親が相談相手になりやすいこともわかった。基本的な特徴を明らかにしたところから、さらにこの特徴を深掘りできれば、まとまった論考になったと考える。
キーワード1 高校生
キーワード2 相談ネットワーク
キーワード3 社会化
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