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学科 | メディア学科 |
年度 | 2022 |
ゼミ名 | 佐伯 順子 |
タイトル | アニメーションの翻訳、ローカライゼーションと言語文化の関係 -「名探偵コナン」のアニメーション版を中心に- |
内容 | 本論文では、日本のアニメーションが外国に輸出され、その国の社会文化に応じてローカライゼーションされた事例を取り上げて、そこに現れる日本語と韓国語の言語文化について考察、比較していく。 韓国で2000年度から今日まで長年放送されてきた青山剛昌原作のアニメーション「名探偵コナン」を中心に、キャラクターの名前の変更や言葉遊び、言語の特徴を利用した事件の手がかりの翻訳をどう行ってきたのか分析する。さらに、韓国版だけでなくアメリカで現地化された事例も紹介しながら同じ東アジア圏である日本語と韓国語の類似点をより明らかにする。現代の「グローバル化」された社会の中で「現地化」はどういう意味を持つのか、そして文化コンテンツといったメディア作品を輸出入するビジネス産業の中で注意すべきことは何かについて考察していく。無理矢理現地化を行うことで生じた問題点や視聴者たちの不満を含めて翻訳の本質と意義について考える。また、日韓関係によって一部のエピソードが輸出できなかった場合があるという点で、メディアコンテンツの交易において国際情勢も大きい作用をすることが分かる。メディアコンテンツが国と国を繋げる肯定的な役を務める為に、翻訳と現地化作業がどれだけ重要なのかについて考察する。 |
講評 | 本論文は、日本アニメの韓国、アメリカにおける現地化について、韓国で長年放送されてきた『名探偵コナン』をケーススタディとして研究したものである。登場人物の名前、プロットなど、アニメに含まれる多様な要素を比較分析し、同じ東アジア圏内のみならず、アメリカとの比較も視野に入れることで、日本アニメを幅広い比較文化的視点から考察した。現地での視聴者の反応も含めて、コンテンツの現地化が含む問題点も指摘した本論文は、文化の翻訳の質的研究という意味でも重要であり、国際情勢との関わり、国際交流におけるコンテンツ翻訳の重要性に注目した点で、メディア社会論としても有意義な研究である。アニメ研究、メディア研究、文化翻訳論を横断する学際的研究として高く評価できる。 |
キーワード1 | 翻訳 |
キーワード2 | ローカライゼーション |
キーワード3 | アニメーション |
キーワード4 | 言語文化 |
キーワード5 | グローバル化 |
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