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学科 | メディア学科 |
年度 | 2022 |
ゼミ名 | 竹内 幸絵 |
タイトル | 「モノやサービスを選択する際に参考にする情報源」としてのSNSの使われ方 ―大学生のSNS利用の実態― |
内容 | 筆者には、大学生がSNSを「モノやサービスを選択する際に参考にする情報源」として利用しているという実感がある。このような消費者の流れを受けて、企業側もSNSをうまく活用しようと躍起になっている。しかしながら、SNSを「モノやサービスを選択する際に参考にする情報源」として利用することに焦点をあてた研究は進んでいないのが現状だ。そこで、大学生の、モノやサービスを選択する際の情報収集行動および、その中でのSNSの使われ方に関して、本論文で議論を行う。大学生に対する「アンケート調査」と「インタビュー調査」を実施し、結果を考察することで、大学生と「モノやサービスを選択する際に参考にする情報源」を取り巻く状況について、いくつかの点を明らかにすることができた。本論文が2022年現在の大学生のSNS利用の実態を把握する手掛かりになれば幸いである。 |
講評 | 近年の大学生世代(Z世代)はInstagramやTwitterといったSNSから受動的、あるいは能動的に購買行動につながる情報を得ているという。企業からの情報ではなく個人の感想を購買の参考にしているという意味ではこれは、「口コミ」利用だ。だが、しかし既存の「口コミサイト」ではない。このようなSNS利用はここ1,2年で大学生世代には一般化してきたが、広い世代に一般的な方法ではまだない。本研究はこのような新たなSNSメディア利用の段階について、大学生自身が着目し、調査した研究である。 執筆者にテーマを説明された当初、指導教員はその意図が理解できず苦慮した。「口コミを投稿する入り口が無いファッション販売サイトが逆に人気を獲得している」、と筆者は語った。そしてその理由は、SNSマーケティングではないか、というのである。教員の世代には実感がなく理解が難しかった。今となっては申し訳ないが、これこそが今日のメディアとメディア研究の状況を示しているのだ。多くの「大人」がまだ知らないメディアの使われ方が、Z世代にはあっという間に一般化し当然のこととして利用されている。SNSメディアの中心ユーザーであるZ世代を抜きにしてメディアの「今」を話すことはできないのだ。一回生から指導してきた筆者は、2年間のゼミの最初にゼミ長に立候補してくれた。そしてその後の2年で驚くほどに着実に自分らしさと実力を磨き開花した。その変化は、このゼミのメンバー全員が知っている。卒業論文でも、大学生世代のメディア研究の重要性を私に教えてくれた。あと数年たてば当然となっているだろう新しいSNSメディア利用のかたち、その萌芽期の実態を、アンケートとインタビューという二方向から本論文は示した。彼女らしい着実な論文として評価したい。 |
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