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学科 メディア学科
年度 2022
ゼミ名 竹内 幸絵
タイトル 日本の若者男性の恋愛観・結婚観の変化 ―男性ファッション雑誌『FINEBOYS』の分析から―
内容 自身の音楽体験による違和感や社会情勢から、時代の変化に伴う男性の恋愛観・結婚観の変化に興味を持った。それらを探るべく先行研究を探していた際、女性の恋愛観、及び結婚観について、女性ファッション誌から研究した興味深い論文を見つけた。そこで、本論文では先行研究をもとに、男性ファッション誌『FINEBOYS』を用い、日本の若者男性の恋愛観・結婚観の変化の考察を試みた。当初、「草食系男子」を「恋愛に消極的な男性」と定義し、そのような男性が増えていると考えていた。しかし、表紙に取り上げられているテーマや、「恋愛」「結婚」「女性」に関する特集内容の分析結果から、いつの時代にも男性は女性から「モテたい」と考えており、恋愛に“消極的”になった訳ではないということが、大きな発見であった。また、女性の社会進出が、女性だけでなく、男性の恋愛観にも影響を与えていることが考察できた。
講評 当初異なるテーマを考えていた筆者は、夏前にテーマを変更した。ワクワクしながら取り組んでいけるか。そんな自分にっての研究の価値を考えたうえでの変更だった。指導者は少し驚いたが、その後の着実な足取りによって、筆者は自身のポテンシャルの高さを証明してみせた。先行研究を多数検討し、その方法論を学びつつ、自身の興味に従い異なるテーマを設定し調査する。具体的には女性誌から女性の恋愛観、結婚観を分析していた先行研究に倣って、男性誌でそれを行うという内容である。
資料がどこにありそれは調査可能か。限られた時間内で行う卒業研究においてこれは大変重要である。他館から借用出来ない雑誌研究は特にこれが難しい。この困難についても筆者は早い段階で気づき、研究者の目線で、全国の図書館・資料館の所蔵から調査対象を探した。そして冊数が揃っており閲覧可能な雑誌『FINEBOYS』に的を絞った。 筆者にとってそれまで見たことも聞いたこともない雑誌だったが、若い世代の男性に長い期間指示されているという点を重視し研究対象に決定した。そしてただちに関東にある資料館に出かけ、数日間こもって調査を行った。その行動力には脱帽である。分析方法は、雑誌表紙にタイトルが載っている記事が重要視されていると考え、表紙タイトルのテーマ分析、そして恋愛・結婚・女性がテーマの記事の分析、という二方向に定めた。草食男子といった言葉が今日独り歩きしているが、 男性の恋愛観が何に影響を受けているのか、その実態の一端を本論は雑誌分析から検証することができた。アカデミックスキルの第一歩を歩みだした正統派論文となった。
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