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学科 社会福祉学科
年度 2009
ゼミ名 野村 裕美
タイトル 国保問題をめぐる受療権侵害について――低所得者層に対する医療ソーシャルワーカーの役割――
内容  日本では国民皆保険制度が達成され,国民は医療保険に強制加入することになった.本稿では,社会保険制度下における国民健康保険制度の成り立ちや現行制度の概要について明らかにしたうえで,国民健康保険制度下における,低所得者層の保険料滞納による保険証の取り上げに準ずる措置や無保険の者が存在するという現状に焦点を当てた.このような現状の背景にある,不況の影響からの経済的困窮や保険料の値上がりなどについて,考察した.このことを踏まえ,生活実態にそぐわない国民健康保険制度の内容に触れ,医療から遠ざけられている人々の生存権にも関わる被害が起こっていることについて事例も交え,その実態を明らかにした.また,そのような現状に対し,社会福祉の実践者である医療ソーシャルワーカーが果たすべき役割や実際にどのような援助を行っているのか,さらに今後医療ソーシャルワーカーに期待される役割について言及・考察した.
講評 入学以前から目指してきた「医療ソーシャルワーカーになりたい」という漠然としていた夢に向かって、着実に勉強を積み上げ社会福祉学を学んできた、ミキティの社会福祉学に向かう誠実さがそのまま表れている論文となっています。特に彼女にとって4回生の病院実習で出会った貧困問題は衝撃が強く、それへのこだわりは来春から医療ソーシャルワーカーとして働く際には自分の中の根として、いつまでも忘れないでいてほしいと切に思います。持ち前の人に対する暖かさをそのまま表出できる力は、ワーカーにとってはなくてはならない素養です。芯のあるワーカーになると確信しています。
キーワード1 国民健康保険
キーワード2 低所得者層
キーワード3 医療ソーシャルワーカー
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