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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2022 |
ゼミ名 | 奥井 遼 |
タイトル | ショッピングモールにおける店と訪問客の関係―「イオンモール北大路」を事例に― |
内容 | 本稿の目的は、ショッピングモールにおける店と訪問客の関係について新たな示唆をもたらすことである。そのために、「イオンモール北大路」におけるフィールドワークを実施し、モール内の静的な物質的要素、および当モールにおける店と訪問客のやり取りを観察・分析した。これにより、当モールの消費空間において、「魔術化」という既存の概念では説明のつかない、訪問客が店に対して主体的に関与する事例が確認できた。また、「イオンモール北大路」における店と訪問客の間には、「余白」を媒介したゆるやかな関係を見出すことができる。具体的には、店は物質的要素等を介して訪問客の主体的行動を可能にする「余白」を創っており、その余白が生む弛緩した風土においてこそ、訪問客は店に主体的に関与している。ショッピングモールの消費空間は、必ずしも店側の完全な制御のもとで成立するわけではなく、店と訪問客の相互性によって機能することが示唆された。 |
講評 | 巨大な資本を背景にあの手この手を使って利用客を消費へと向かわせるショッピングモールと、そのなかで消費へと促される利用客、というシンプルな図式を捉えなおすことを目指した論考である。フィールドワークとして行なった丹念な観察をもとに、店内の空間作り、店舗スタッフと利用客とのやり取りから、必ずしも経済的合理性に基づかないリアルなショッピングモールの日常的風景を描き出す。フィールド先の絞り込み方やモール側の経営戦略の掘り下げ方の不十分さなどいくつか課題は残るものの、地道な調査に基づく記述には十分な説得力が認められる。 |
キーワード1 | ショッピングモール |
キーワード2 | 消費空間 |
キーワード3 | 物質的要素 |
キーワード4 | 魔術化 |
キーワード5 | 関与 |
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