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学科 教育文化学科
年度 2022
ゼミ名 吉田 亮
タイトル 明治・大正期の良妻賢母主義と「少女」―『花物語』を事例として―
内容 本稿では、明治・大正期の少女が「良妻賢母」の育成という女子中等教育の教育理念と、どのように向き合ったのか知るために、「良妻賢母」主義を否定した女性作家、吉屋信子の『花物語』が少女に与えた影響について研究した。これまでの研究では、『花物語』がモチーフとした少女同士の親密な関係は「良妻賢母」への「対抗文化」だとする指摘や、『花物語』そのものは少女にとって「束の間の息抜き」であったという指摘がなされた。しかし、『花物語』そのものを「対抗文化」と表現することは難しく、また、『花物語』には「束の間の息抜き」以上の役割があったと考える。そこで、本稿では「対抗文化」でも「束の間の息抜き」でもない、新たな『花物語』の役割を探る。
第一章で、明治~大正期の少女を取り巻く社会環境と少女小説の変遷について論じた。第二章で、吉屋信子の良妻賢母主義に対する考え方と少女観を考察し、『花物語』の分析によって『花物語』が良妻賢母主義を補完した作品ではないことを明らかにした。そして、第三章で『花物語』を掲載していた『少女画報』の読者投稿欄の投稿文を分析することで『花物語』が少女に与えた影響を考察した。
講評 明治・大正期において少女達が創成した独自なアイデンティティ形成を論じる。
吉屋信子『花物語』の分析及びそれを掲載した『少女画法
キーワード1 少女
キーワード2 明治時代
キーワード3 大正時代
キーワード4 良妻賢母
キーワード5 少女小説
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