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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2022 |
ゼミ名 | 兒島 明 |
タイトル | 移動するブラジル人と地域 ー愛知県豊田市保見団地に着目してー |
内容 | 本稿は、ブラジル人・日本人・地域が形成する姿勢について、愛知県豊田市保見団地に着目し検討した。 以下は得られた二点の知見である。まず地域づくりについて。外国人集住地域では、外国人が違いを認識せず自国文化を持ち込んだり、日本人が正しい周知をしていなかったりして問題が起きるため、地域の長期的活性には相互関与の助長が必要である。次に日本語学習について。保見団地周辺の生活に日本語は必須でない。しかし、彼らと地域をつくり子どもを移動の被害者としない上で習得は欠かせない。教育に関する議論で課題に挙がる親の就業環境等は、家庭への包括的支援で向き合うべき課題だ。 以下は知見に基づく様々な立場の姿勢に関する見解である。まず地域には、地域の一体感と行政との具体的連携を生む、目標や指針の共有が求められる。外国籍住民には、自身が不利益を被らないためにも日本で生活している自覚が求められる。日本人には、集住地域の住民として関わり方を考えるため、外国人の移動背景や目的への理解が求められる。三者各々が地域を意識した姿勢をもつ必要がある。 |
講評 | 多文化共生社会の創生をめぐる課題と可能性について、地域に焦点化して考察した意欲的な論考です。愛知県のブラジル人集住地域で日本語教室等の活動を行うNPOスタッフへの聴き取り調査から、移動をめぐって生じる葛藤や対立の実態を明らかにした上で、立場の異なる三者(自治体、日本人住民、外国人住民)が「地域づくり」の理念を共有することが課題の改善に不可欠であること、その際に日本語が重要なツールとなることを論理的に考察しています。 |
キーワード1 | ブラジル |
キーワード2 | 保見団地 |
キーワード3 | 地域力 |
キーワード4 | 日本語学習 |
キーワード5 | |
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