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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2022 |
ゼミ名 | 寺井 基博 |
タイトル | 働きにくさの本質的要因 |
内容 | 「働きやすい社会」を追求するためには、「働きづらさ」を解消する必要がある。そもそも「働きやすさ」というのは個人の主観によるものであり、計れるものではないが、様々な資料から「労働者のための制度」「雰囲気」「働きがい」によって構成されるのではないかと考えた。「労働者のための制度」を充実させるには「ダイバーシティ」の理解することが求められ、「雰囲気」を良いものにするには「企業社会」である日本ならではの組織規範を考える必要がある。ダイバーシティ施策が思うように進んでいなかったり、や組織規範に縛られた働き方になったりしてしまうのは、「日本型雇用システム」が大きな変化をすることのないままであることに起因する。「働きづらさ」の原因は様々に考えられるが、本質的要因は組織規範にあると考えられる。労働力不足であるため労働者や働き方の多様性を許容することは急務であるにもかかわらず、企業追従的な雇用システムであるため上手くいっていない。ここに検討の余地があるのではないだろうか。 |
講評 | 本研究は、「働きやすい社会」の実現に向けて、それを阻害する本質的要因を明らかにしようと試みている。労働者の価値観やライフスタイルが多様化する中で、多くの企業はダイバーシティを軸とした雇用制度に着目しているが、「仕事を完成させる」という組織規範の影響を受けて、仕事中心の働き方をベースとして労働者の属性だけを多様化させる不完全なダイバーシティ策が展開されていると指摘する。属性だけの多様性だけではなく、働き方の多様性を受け入れるという「インクルージョン(包摂)」が重要であることを指摘した先進的な論考である。 |
キーワード1 | 日本型雇用システム |
キーワード2 | ダイバーシティ |
キーワード3 | 働きやすさ |
キーワード4 | 組織規範 |
キーワード5 | メンバーシップ型雇用 |
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