詳細 | |
---|---|
学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2022 |
ゼミ名 | 寺井 基博 |
タイトル | UberEats配達員の労働者性 |
内容 | 本論文では、まずフリーランスと定義されるウーバーの配達員が全世界に広まったかを知るため、フリーランスの歴史を調べる。労働者が多様化し、フリーランスのような雇用されない働き方が近年注目され始めたのかを分析し、雇用される労働者との保障の差を整理する。ウーバーイーツ配達員の働き方を知るために、配達員経験のある2名にアンケートの実施やウーバーイーツユニオンが訴える配達員の実態をまとめた。これによると、一方的な報酬の値上げ・値下げ、案件の承諾後でなければ配達先がわからない、報酬の計算方法は明示化されておらず、配達回数の達成などのインセンティブによる追加報酬が存在していること、配達員がビジネスにとって不可欠な労働力として確保されていたこと、配達員には報酬に対する交渉の余地がなく契約内容の一方的・定型的決定があったことが分かった。以上のことを考慮して2022年11月に東京都労働委員会は彼らを労働組合法上の労働者と認めている。 |
講評 | 本研究は、ウーバーイーツ配達員へのヒアリング調査に基づき、拡大傾向にあるギグワーカーの労働者性を明らかにすることを試みている。ヒアリング調査から、当該配達員には報酬交渉の余地がなく、契約内容の一方的・定型的決定があることが明らかとなった。筆者は、ウーバーイーツ配達員の労働者性を認めた都労委の救済命令を踏まえて、ギグワーカーを対象とした法的保障制度の整備の必要性を指摘する。新たな就労形態に相応しい法的保護の必要性を検討した意欲的な論考である。 |
キーワード1 | ウーバーイーツ |
キーワード2 | 労働者性 |
キーワード3 | フリーランス |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
戻 る |