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学科 社会福祉学科
年度 2009
ゼミ名 山田 裕子
タイトル 日本版「ニート」の実態とその支援――労働市場・雇用との関係性――
内容  近年、フリーターの増加、ワーキングプア、ひきこもり等と並んで「ニート」は現代特有の社会問題としてメディアで大々的に取り上げられている。我々の「ニート」に対するイメージは「社会不適合者」や「ダメな若者」のようにネガティブなものになっていったが、イメージではなく本当の「ニート」の姿を知りたいと思い、今回研究のテーマとした。本稿では、まず「ニート」の数や性別、学歴などの実態を明らかにしたのち、人々が「ニート」となった原因を追究した。そこから見えてきたものは日本の労働市場・雇用形態の変化と「ニート」の強い関係性であった。「ニート」の本当の姿は「社会や労働との親和性の強い普通の人」であった。しかし、環境や機会の不足によって「ニート」となった人が大半なのだ。つまり、「ニート」を減らすためには“個人への支援”と“外からの支援”の両方が必要となる。第四章では、その新たな支援策について「NEET」発祥の地であるイギリスの政策を参考にしながら検討している。
講評 「ニート」と呼ばれる若者に、ネガティヴなイメージを持ちながらも、それが正しいのか、という疑問を常に持っていた・・さんは、卒業研究にニートを取り上げました。青少年の就労に関するデータをもとに、日本における雇用情勢の変化が学校から就職への移行を困難にしていることを明らかにし、欧米に比べ、実数も多い上に、経路が複数ある日本の特徴も描き、必要な支援を考える道筋を付けています。ニートとなった人の原因を個人の内部に置く支援策の限界の指摘は、労働環境や雇用の構造への改善を必然とすると言う明快な主張になりました。
キーワード1 ニート
キーワード2 労働市場の変化
キーワード3 包括的支援
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