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学科 産業関係学科
年度 2009
ゼミ名 三山 雅子
タイトル 派遣の現状
内容  現在、雇用状況は悪化している。労働者、その中でも特に扱いのひどいものが派遣社員たちだ。なぜ、派遣社員たちはマスメディアで大きく報道されているのか。その疑問に答えるために派遣社員に注目して分析していく。本稿で取り上げるのは、①サブプライムローン以後どのような変化が派遣労働者たちにおとずれたのか、②派遣のタイプはどのようなものがあり、どうして低賃金のものが多いのか、③現在に至るまでの派遣の歴史はどのようなものだったのか、④派遣社員が問題視されているのに、なぜ派遣社員の数は一向に減らないのか、⑤どうすれば派遣社員から抜け出せるのか、また、どうすれば派遣社員として働き続けても人並みの生活をしていけるようになるのか等である。分析の結果、これからの派遣は規制強化が進み、教育補助など様々な対策が講じられていくので、派遣問題に関しては改善されていくのではないだろうかと考えられる殊が明らかとなった。
講評 暮れの提出を経て、一昨日ようやく卒論の口頭試問が終了した。日本の貧困問題、非正規労働問題、女性雇用とワークライフバランス、日本農業の自立など、今年も若さというアンテナが捉えた時代を反映したテーマが並んだ。テーマ設定それ自体から、若くはない私はいろいろと学ぶことが多かった。教員はこのようにも学ぶのだということを、学生の皆さんに教えてもらった。以下、私の講評を書いていこう。
卒論を読むなかで感じたことの一つは、データの吟味が足りないということである。自己の主張を証明するデータを捜すことのみに気を取られ、データーの質に対する吟味がおろそかになりがちであった。したがって、そのデータをどのように使用したならば自己の主張の正しさを証明できるのか、論文の論理の構築が今一歩であるものも見受けられた。
卒論を読んでいて感じたもう一つの感想は、歴史的パースペクティブから卒論のテーマと格闘するという視点が弱いということである。しかし、これは別に卒論に限らない。授業で学生の皆さんの意見を聞いたり、試験答案やレポートを読んでいても常々感じることである。なぜある事柄がそのような状態で、そこにあるのか。そのことにはもちろん問題がたくさんある。早急に解決が求められることも確かである。しかし、そのことがそうであることには何らかの理由があったのであり、そのことがそうなっていることを、歴史的パースペクティブの中で考察することなしに、今後の解決策を考えることはできないであろう。また、そのような長い時間軸での考察なしに作られる解決策は長くもたないものにしかならないのではないか。皆さんはどう考えるであろうか。
キーワード1 派遣労働者
キーワード2 職業訓練
キーワード3 サブプライムローン
キーワード4 規制緩和・規制強化
キーワード5  
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