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学科 産業関係学科
年度 2022
ゼミ名 松山 一紀
タイトル 労働者におけるサーバントリーダーシップと性格特性の関係性
内容  本研究は、近年組織のリーダーシップ開発において注目を浴びている、サーバント・リーダーシップと個々人の傾向を表す性格特性との関係性を明らかにすることを目的とする。 本稿では、まず、サーバント・リーダーシップと性格特性の適切な理解に向けて、先行研究に基づいて両者の定義や歴史の精査を行った。その後、中山(2016)によるサーバント・リーダーシップ尺度と和田(1996)のBig Five尺度を使用し、500人にWEB調査を実施した。対象者500人には、自身の上司1名を想定してもらい、上司の性格や行動についての回答を募った。分析の結果、Big Fiveを構成する5因子の内、「開放性」「誠実性」「調和性」はサーバント・リーダーシップ尺度を構成する2因子に共通して正の有意な影響が測定された。一方で、「外向性」「情緒不安定性」は、サーバント・リーダーシップ尺度を構成する2因子の内、「概念化と説得力による指示」においては正の有意な影響が確認できたものの、「部下最重要視」においては何の影響を見られなかった。そこで、本研究では、サーバント・リーダーシップの中核である「信頼性」に焦点を当て、その獲得に「開放性」「誠実性」「調和性」が関わっているとの考察を行った。
講評 本年度、質問紙法による量的調査を実施した実証研究論文2篇のうちの1篇である。サーバント・リーダーシップと性格特性因子ビッグ5との関係性を探った力作である。統計解析ソフトSPSSを駆使して、相関分析および重回帰分析にチャレンジしており、高く評価できる。また、サーバント・リーダーシップに関するレビューは、数多くの文献を参考にしており、読み応えがある。ビッグ5についても同様であればなおよかった。
キーワード1 サーバント・リーダーシップ
キーワード2 性格特性
キーワード3 リーダーシップ
キーワード4 Big Five
キーワード5 人材開発
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