詳細 | |
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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2022 |
ゼミ名 | 上田 眞士 |
タイトル | 美容業界の現状と課題 |
内容 | 本論文では、美容業界、特に美容師の現状について整理した後、それを踏まえた上で美容師の労働環境を取り巻く状況の確認をする。美容業界の課題である離職率を下げ、従業員が辞めない持続可能な労働環境を構築するためにはどの様な改善策があるのかを考察したものである。考察に関しては美容室の会社Lの代表取締役A氏とその従業員B氏、NYで美容師をしているC氏に対して現地調査及び聞き取り調査を行なった。調査を進めていくうちに美容師の労働環境が悪い理由の一つにアシスタント制度があることがわかった。会社Lでは教育サロン制度などアシスタント期間の短縮の対策を行なっているが業界全体を見ると中小企業が多いため導入をするには様々な障害があるという結論に至った。働き方が見直される今、美容師の労働環境を改善するように努力している傾向は存在しているが、すぐに労働環境を改善するのは難しい。まず現状の美容業界の労働環境を見直し、システムの構築の仕方を探っていくことが大切なのではないだろうか。 |
講評 | 皆さんから提出された卒論のテーマを分野別に大きく括ってみると,「幸福度とWLB,働き方改革」「非正規雇用の労働問題と企業別組合」「AI社会における営業職の働き方」「美容師の働き方と労働環境」「東京一極集中と地方における雇用創出」等々となっています。たしかに個々の論文を取り上げてみると,その内容に精粗や優劣もあったように思います。けれども,コロナ禍の下での就職活動という困難の中でも,卒論作成という課題に対して,基本的にはゼミ生皆が真面目に取り組んでくれた。そのように考えています。そこで,以下では皆さんが苦労をしてくれた研究論文の執筆というものをめぐって,わたしが大事だと考える要点を簡単に指摘して,それを卒論作業の締め括りの講評としたいと思います。 まず労働問題に限らず様々な社会的課題に,積極的な関心を持つということが,第一に大事な点だと思います。成長を第一義にしてきた経済社会は,格差社会の問題一つをとってみても,少なくとも先進国を見る限り,今日,大きな曲がり角に差しかかっているように思います。論ずべきこと,解明すべきことは,多発的でありしかも多層的であるといって良いでしょう。そのような社会的課題と切り結び,現実に対して緊張感を持って立ち向かう姿勢が,やはり社会科学の領域の研究には必要です。 また少々矛盾するようですが,論文の出来映えを決めるものは,政策提言の良否にではなく,問題把握や理解の深さにこそあるのだということ,この点も第二に大事なポイントであるように思います。言い換えれば,「わかりたい」という気持ちこそが大事なのだ。この点を強調しておきたいということです。昔からの有名な金言に「幽霊の正体見たり,枯れ尾花」という言葉があります。敢えて勝手な例え方をすれば,研究を通して「正体」を突き止めれば,人を脅かす怪異な「幽霊」も消えて行くのだと思います。社会科学的な認識の深まりが,そうした意味で人間社会の「自由」を拡大する。今も心に残る,若い頃に私が先生から教わった考え方です。役立つこと,実用的であることも確かに大事です。けれども私は「わかりたい」という気持ちを一番大切にして欲しい。そのように考えています。 |
キーワード1 | 美容師 |
キーワード2 | 労働環境 |
キーワード3 | 離職率 |
キーワード4 | フリーランス |
キーワード5 | |
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