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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2009 |
ゼミ名 | 千田 忠男 |
タイトル | 労働者の企業内キャリア形成過程と職能資格制度 |
内容 | 企業組織は独自の、知識、ノウハウ、技術、人材形成方法を通じて、組織能力を強化する。能力を持つ労働者を企業内で蓄積し、効果的に活用すべく、長期雇用、賃金などの整備を行うことで労働者を企業内に蓄積する。企業も労働者にとっても、長期的に同じ企業で働くことは合理的な理由がある。それが日本的経営の重要な特徴であった。労働者はOJTにより「組織特殊的な能力」を形成し、それを「職能資格制度」により評価された。その過程は労働者のキャリア形成過程に他ならず、それは中長期的な視点で行われてきた。しかし、現在は経済の低成長時代に入り、キャリアに大きな変化が見られることになる。より短期的な成果が求められ、賃金面でも「個人」の成果がより強く反映され、ポスト選抜方式も以前より早まっている。これでは、労働者はこれまでのようなキャリアを築くことが出来ない。私たち、学生が以上の環境を踏まえてキャリアを設計しなければならない。 |
講評 | すべての論文が現今において注目されている社会問題を取りあげているが、特に雇用労働問題と産業活動における諸問題を取りあつかった論文に鋭さが見られた。また、問題意識を鮮明にしながら複雑な問題事象に分け入るために方法を工夫するという姿勢も明らかであった。個々の論文に対しては次の点に注目して評価を加えた。 社会の中で生起する諸現象は、調査・検索による事実発見とその批判(考えられる反証をあげて、それにも耐えられるかどうかを試す)という手続きを踏むことによって、誰もが否定できない・誰もが認めざるを得ない・誰もがそこから出発しなければならない「事実」になる。そうした手続きが意識されているかどうか。 「事実」にたいする筆者の解釈を示す時にも、解釈はいく通りもありうるという事情を十分に理解して、自分の解釈を論理的かつ合理的に導こうとしているかどうか。 「事実」、「解釈」、「合理的な推論」をふまえて、合理的で実現可能な道筋をも含んだ「政策提案」をしようとしているかどうか。 これから社会で活躍する際に、卒業研究を通じて鍛えた理性を縦横に役立てることを期待して、詳細に採点した。 |
キーワード1 | 日本的経営 |
キーワード2 | 人的資産 |
キーワード3 | 知的熟練 |
キーワード4 | 職能資格制度 |
キーワード5 | キャリア形成 |
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