詳細 | |
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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2009 |
ゼミ名 | 千田 忠男 |
タイトル | 食品偽装の発覚と経営再生に向けて |
内容 | 2006年、公益通報者を不利益な扱いから保護するために公益通報者保護法が施行された。公益通報は消費者の保護や公正な社会の実現のために重要であり、同時に公益通報者は保護されるべきである。しかし、外部通報の要件が厳格である点や労働者に取引先が含まれていない点、通報者に対するメリットがない点などの問題点が指摘されている。そこで公益通報をきっかけに発覚した食品偽装事件を取り上げて、特に偽装発見後に企業再生を果たして場合と倒産した場合とを比較して、実際の動向を吟味した。偽装が発覚した企業には、十分な生産体制や創業の精神を置き去りにして業容拡大を図ったという共通点があった。食品偽装の発見後に信頼を回復するためにはコンプライアンスに関する認識のあり方が重要であった。企業は、公益通報制度の有効性を理解しコンプライアンス経営に徹することが重要である。労働者が公益性を根底において企業活動に協力することが必要である。 |
講評 | すべての論文が現今において注目されている社会問題を取りあげているが、特に雇用労働問題と産業活動における諸問題を取りあつかった論文に鋭さが見られた。また、問題意識を鮮明にしながら複雑な問題事象に分け入るために方法を工夫するという姿勢も明らかであった。個々の論文に対しては次の点に注目して評価を加えた。 社会の中で生起する諸現象は、調査・検索による事実発見とその批判(考えられる反証をあげて、それにも耐えられるかどうかを試す)という手続きを踏むことによって、誰もが否定できない・誰もが認めざるを得ない・誰もがそこから出発しなければならない「事実」になる。そうした手続きが意識されているかどうか。 「事実」にたいする筆者の解釈を示す時にも、解釈はいく通りもありうるという事情を十分に理解して、自分の解釈を論理的かつ合理的に導こうとしているかどうか。 「事実」、「解釈」、「合理的な推論」をふまえて、合理的で実現可能な道筋をも含んだ「政策提案」をしようとしているかどうか。 これから社会で活躍する際に、卒業研究を通じて鍛えた理性を縦横に役立てることを期待して、詳細に採点した。 |
キーワード1 | 食品偽装 |
キーワード2 | 公益通報 |
キーワード3 | 公益通報者保護法 |
キーワード4 | コンプライアンス経営 |
キーワード5 | |
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