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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2009 |
ゼミ名 | 千田 忠男 |
タイトル | 介護労働の今 |
内容 | 介護労働問題の背景と実態を明らかにして、問題を解決するための基礎的条件について考察した。まず、高齢化の状況から介護の社会化が高まってことを明らかにし、介護労働が広く求められるようになった事情を示した。つぎに、介護保険制度が整えられ、同時に、介護の市場化が進展したこと、介護労働者の雇用関係と賃金や労働条件に非常に強く影響を与えたことを明らかにした。さらに、介護労働の実態について検討し、介護労働者の労働環境と処遇が低水準であることを示した。つづけて、介護労働者の離職率が高い要因について検討した。最後に、介護労働者の離職率を下げるための解決策を考察し、労働条件の水準を向上させることともに、働きがいを持ち得るようなほうさく、たとえばキャリアアップの見通しを持てるようにするが重要であると述べた。そして、介護労働力を確保するためには、制度のみならず、多面的に対応をしなければその効果は生まれないことを強調した。 |
講評 | すべての論文が現今において注目されている社会問題を取りあげているが、特に雇用労働問題と産業活動における諸問題を取りあつかった論文に鋭さが見られた。また、問題意識を鮮明にしながら複雑な問題事象に分け入るために方法を工夫するという姿勢も明らかであった。個々の論文に対しては次の点に注目して評価を加えた。 社会の中で生起する諸現象は、調査・検索による事実発見とその批判(考えられる反証をあげて、それにも耐えられるかどうかを試す)という手続きを踏むことによって、誰もが否定できない・誰もが認めざるを得ない・誰もがそこから出発しなければならない「事実」になる。そうした手続きが意識されているかどうか。 「事実」にたいする筆者の解釈を示す時にも、解釈はいく通りもありうるという事情を十分に理解して、自分の解釈を論理的かつ合理的に導こうとしているかどうか。 「事実」、「解釈」、「合理的な推論」をふまえて、合理的で実現可能な道筋をも含んだ「政策提案」をしようとしているかどうか。 これから社会で活躍する際に、卒業研究を通じて鍛えた理性を縦横に役立てることを期待して、詳細に採点した。 |
キーワード1 | 介護報酬 |
キーワード2 | 介護保険制度 |
キーワード3 | 賃金 |
キーワード4 | 離職率 |
キーワード5 | |
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