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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2009 |
ゼミ名 | 千田 忠男 |
タイトル | 労働組合の課題と展望 |
内容 | 日本における労働組合の必要性と、歴史的変遷から見た役割の変化について考察した。まず、わが国の労働組合の歴史を、1945年終戦以後から概観し、戦後の組合の高揚期と1960年代高度成長期を通じてその役割を強めてきたことを示した。つぎに、1980年代低成長期を経て、労働組合が労働条件の決定過程に関わる際の役割に一定の変化が見られたと考えた。つまり、労働条件を決定する過程の個別化が進み、その時に職場の生産性向上がきわめて強い契機とされること、それに対応する形で、労働組合がその過程に関与する条件が少なくっていったことを指摘した。アメリカの労働組合と比較しつつ、現代日本における労働組合の役割として、労使のコミュニケーションをはかる機能と、労働同士のコミュニケーションをはかる機能とが注目されることを強調した。 |
講評 | すべての論文が現今において注目されている社会問題を取りあげているが、特に雇用労働問題と産業活動における諸問題を取りあつかった論文に鋭さが見られた。また、問題意識を鮮明にしながら複雑な問題事象に分け入るために方法を工夫するという姿勢も明らかであった。個々の論文に対しては次の点に注目して評価を加えた。 社会の中で生起する諸現象は、調査・検索による事実発見とその批判(考えられる反証をあげて、それにも耐えられるかどうかを試す)という手続きを踏むことによって、誰もが否定できない・誰もが認めざるを得ない・誰もがそこから出発しなければならない「事実」になる。そうした手続きが意識されているかどうか。 「事実」にたいする筆者の解釈を示す時にも、解釈はいく通りもありうるという事情を十分に理解して、自分の解釈を論理的かつ合理的に導こうとしているかどうか。 「事実」、「解釈」、「合理的な推論」をふまえて、合理的で実現可能な道筋をも含んだ「政策提案」をしようとしているかどうか。 これから社会で活躍する際に、卒業研究を通じて鍛えた理性を縦横に役立てることを期待して、詳細に採点した。 |
キーワード1 | 労働組合 |
キーワード2 | 労使関係 |
キーワード3 | 労使協議 |
キーワード4 | コミュニケーション |
キーワード5 | |
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