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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2009 |
ゼミ名 | 井上 智義 |
タイトル | 英語圏のマンガに対する日本人の文化理解に関する一考察―マンガから異文化理解を考える― |
内容 | 本研究の目的は、日本人が英語圏のマンガでの文化の違いが見られるシーンで、異文化を理解するために、どのような情報・条件が必要なのかを検討することである。イギリスの文化の違いがみられるマンガを4つ、質問紙を2枚用意し、マンガに対する面白さと理解度を6段階評価で測定した。質問紙の2枚目には、マンガに対する受け入れ度という独自の尺度を用いて調査を行った。なお、同志社大学の学生62名を対象に調査を行った。その結果、少なくともマンガの内容によっては、異文化を理解するには文化的説明が言語的説明よりその理解においてより重要であるであることが示された。また、マンガの受け入れ度とマンガを面白く感じたり理解することには強い相関が4つのマンガでみられた。すなわち、マンガを受け入れることが出来る人ほどマンガを理解し面白いと感じるということが明らかにされた。 |
講評 | 本論文は、イギリスで出版されている英語の1コマ漫画を材料にして、英語の漫画を理解して、おもしろいと感じるためには、どのような情報が必要であるのかを心理学的に明らかにしようとしたユニークな研究だといえる。刺激材料に用いた漫画の種類に限界があることや、研究結果をどこまで一般化できるかについては疑問のあるところだが、異文化理解の問題を、興味深い切り口で分析しているという意味では、高く評価されてよい論文になっている。62名の調査対象者の評定結果に関する統計を使った量的な分析と、彼らが自由記述した内容に関する質的な分析の両方を実施していることも研究方法の妥当性を高めている。 |
キーワード1 | 英語 |
キーワード2 | 異文化 |
キーワード3 | 異文化理解 |
キーワード4 | マンガ |
キーワード5 | 心理学 |
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